『シリーズ人口減少・民間結婚相談所』会員数が激増中 高まる結婚相談所の需要の理由は?【高知】
人口減少が急激に進む高知の未来を様々な観点から考える人口減少シリーズ。
14回目の今回は、ここ数年で会員数が激増しているという民間の結婚相談所の取り組み。全国に張り巡らされたネットワークを駆使して広がる結婚の形を取材しました。
県内に約15社ある民間の結婚相談所。
日常生活での出会いの少なさから相談所を頼る人、様々な条件のなかから理想の相手を探す人。
少子化の要因として挙げられる「未婚化」という課題。
県内の婚姻数のピークは戦後間もない1947年で1万件を超え、その後、経済情勢などを背景に減少傾向となり、1980年代以降は4000件台で推移。その後も少子化が進み―、おととしの婚姻数はついに2000件を割り込み、過去最低の1985件となりました。
今回、取り上げるのはここ数年で会員数が激増している結婚相談所。高まる結婚相談所の需要、その理由に迫りました。
高知市大川筋の結婚相談所「ツーピース」です。
この日、ツーピースを訪れたのは高知市在住のプログラマー、山﨑大地さん(38歳)。
出会いを求めて2年前に「ツーピース」の会員になりました。
この結婚相談所ではお見合いの後、お互いが相手を気に入れば仮交際という形に発展し、その後、2人の関係がさらに深まれば真剣交際という形へ進み成婚はその先となります。
■山﨑大地さん
「やっぱり普段から自分で気づかないところを全部、説明してくれるので、客観的に見てくれるところはすごく助かる。お互い仮交際なのでいっぱい、複数一緒に仮交際をしていると思うので、自分が選ばれるようにダメなところは改善していけたら良いかなと思う」
スタンダードなプランで、ツーピースの入会料は6万6000円、会費は月1万1000円。決して安い金額ではありませんが会員は増加していて、2020年には会員数が10人だったのが、現在は35人まで増え、これまでに20組が成婚しています。
■山﨑大地さん
「自分がこの年になってそろそろ結婚したいなというのはあったが、自分から女性に対して声をかけるとか自分一人の力で彼女をゲットするというのが出来なかったので、マッチングアプリとかも試してみたけど上手くいかず。結婚相談所ならお金もかかるが真剣に交際してくれる人、真剣に結婚を考えている人がいっぱいいるので」
この状況は全国も同じで、全国に会員を持つ大手結婚相談所IBJの会員数は2020年12月末には約6万7000人でしたが、今年1月末には9万4000人あまりと大幅に増えました。
IBJが会員を対象に実施した調査によりますと、入会の理由として最も多いのが「出会いがなかったから」次いで「活動者の真剣度が高いから」、「短期間で結婚したかった」からとなっています。
マッチングアプリや婚活パーティーなど出会いのきっかけが複数ある中で、結婚相談所ならではのある強みがあるとツーピースの井上陽平代表は指摘します。
■ツーピース 井上陽平代表
「証明書を提出しているということ。それが大きな違い。最近、マッチングアプリも出会いのツールとして一般的にはなっているが、マッチングアプリって本当に独身の人なのかどうかもまずわからない。書いてある年収とか仕事とかも本当なのかもわからない。全て保障されている出会いのツールは結婚相談所以外にないはず。マッチングアプリが普及するにつれて『安心・安全な』結婚相談所の方が良いよねと言う声も増えてきている」
民間の結婚相談所の規模が拡大する中、県は去年9月、県が結婚支援を委託するサポートセンターと県内9つの民間結婚相談所でそれぞれの会員間でのクロスマッチングを可能にする協定を結びました。
県によりますと今年1月までの4か月間でクロスマッチングした会員から交際がスタートしたのが6組で、県はさらなる交際成立に向けて今後も相互の連携を深めていきたいとしています。
ツーピースを通じて婚約したカップルが高知市にいます。三浦さん(40歳)と田中さん(28歳)。三浦さんは県内の病院で医師として勤務していて、田中さんは大阪で暮らしていました。
この日は高知市に移住予定の田中さんに三浦さんが高知の街を紹介しました。
高知の三浦さんと大阪の田中さん。2人が出会えたのは結婚相談所のもつ巨大なネットワークによるものです。
民間の結婚相談所では全国の相談所が加盟する連盟があり、ツーピースの所属する連盟の一つのIBJでは4500余りの相談所が加盟し、合わせて9万4000人以上の会員の情報を共有しています。
三浦さんと田中さんは3月に結婚予定だということです。
■三浦さん
「私も仕事柄なかなか人と出会うという機会が少なくて、ただ年齢も40歳近くになって結婚を意識するようになって、何とか相手の人と出会えるすべがないかなと」
■田中さん
「最初は正直、高知に行こうというところはあまり考えとしてはなかったけど、でも実際にお話ししてみて、良い人だなと思って、その出会いを大切にしたいなと思って、徐々に高知も良いなと思った」
巨大なネットワークを武器に出会いを生み出す結婚相談所。ツーピースの井上陽平代表には目標があります。
■ツーピース 井上陽平代表
「私も生まれ育ってからも高知の人口もずっと減ってきているし、この先何もしなかったら、高知、なくなってしまうんじゃないかなという気持ちがすごく強くて。高知ってこんなにカップル多かったっけ、こんなに子どもたち多かったっけ、とみんなに思ってもらえるような高知に変えていける、そんな相談所に成長していけたらと思っている」
人口減少が進む社会で結婚を考える若者が直面している「出会いの少なさ」。
この課題の一つの解決策として「安心・安全」な出会いの場を提供し注目される民間の結婚相談所。
人口減少社会を前に少しでも状況を変えようとそれぞれの現場で奮闘が続いています。
14回目の今回は、ここ数年で会員数が激増しているという民間の結婚相談所の取り組み。全国に張り巡らされたネットワークを駆使して広がる結婚の形を取材しました。
県内に約15社ある民間の結婚相談所。
日常生活での出会いの少なさから相談所を頼る人、様々な条件のなかから理想の相手を探す人。
少子化の要因として挙げられる「未婚化」という課題。
県内の婚姻数のピークは戦後間もない1947年で1万件を超え、その後、経済情勢などを背景に減少傾向となり、1980年代以降は4000件台で推移。その後も少子化が進み―、おととしの婚姻数はついに2000件を割り込み、過去最低の1985件となりました。
今回、取り上げるのはここ数年で会員数が激増している結婚相談所。高まる結婚相談所の需要、その理由に迫りました。
高知市大川筋の結婚相談所「ツーピース」です。
この日、ツーピースを訪れたのは高知市在住のプログラマー、山﨑大地さん(38歳)。
出会いを求めて2年前に「ツーピース」の会員になりました。
この結婚相談所ではお見合いの後、お互いが相手を気に入れば仮交際という形に発展し、その後、2人の関係がさらに深まれば真剣交際という形へ進み成婚はその先となります。
■山﨑大地さん
「やっぱり普段から自分で気づかないところを全部、説明してくれるので、客観的に見てくれるところはすごく助かる。お互い仮交際なのでいっぱい、複数一緒に仮交際をしていると思うので、自分が選ばれるようにダメなところは改善していけたら良いかなと思う」
スタンダードなプランで、ツーピースの入会料は6万6000円、会費は月1万1000円。決して安い金額ではありませんが会員は増加していて、2020年には会員数が10人だったのが、現在は35人まで増え、これまでに20組が成婚しています。
■山﨑大地さん
「自分がこの年になってそろそろ結婚したいなというのはあったが、自分から女性に対して声をかけるとか自分一人の力で彼女をゲットするというのが出来なかったので、マッチングアプリとかも試してみたけど上手くいかず。結婚相談所ならお金もかかるが真剣に交際してくれる人、真剣に結婚を考えている人がいっぱいいるので」
この状況は全国も同じで、全国に会員を持つ大手結婚相談所IBJの会員数は2020年12月末には約6万7000人でしたが、今年1月末には9万4000人あまりと大幅に増えました。
IBJが会員を対象に実施した調査によりますと、入会の理由として最も多いのが「出会いがなかったから」次いで「活動者の真剣度が高いから」、「短期間で結婚したかった」からとなっています。
マッチングアプリや婚活パーティーなど出会いのきっかけが複数ある中で、結婚相談所ならではのある強みがあるとツーピースの井上陽平代表は指摘します。
■ツーピース 井上陽平代表
「証明書を提出しているということ。それが大きな違い。最近、マッチングアプリも出会いのツールとして一般的にはなっているが、マッチングアプリって本当に独身の人なのかどうかもまずわからない。書いてある年収とか仕事とかも本当なのかもわからない。全て保障されている出会いのツールは結婚相談所以外にないはず。マッチングアプリが普及するにつれて『安心・安全な』結婚相談所の方が良いよねと言う声も増えてきている」
民間の結婚相談所の規模が拡大する中、県は去年9月、県が結婚支援を委託するサポートセンターと県内9つの民間結婚相談所でそれぞれの会員間でのクロスマッチングを可能にする協定を結びました。
県によりますと今年1月までの4か月間でクロスマッチングした会員から交際がスタートしたのが6組で、県はさらなる交際成立に向けて今後も相互の連携を深めていきたいとしています。
ツーピースを通じて婚約したカップルが高知市にいます。三浦さん(40歳)と田中さん(28歳)。三浦さんは県内の病院で医師として勤務していて、田中さんは大阪で暮らしていました。
この日は高知市に移住予定の田中さんに三浦さんが高知の街を紹介しました。
高知の三浦さんと大阪の田中さん。2人が出会えたのは結婚相談所のもつ巨大なネットワークによるものです。
民間の結婚相談所では全国の相談所が加盟する連盟があり、ツーピースの所属する連盟の一つのIBJでは4500余りの相談所が加盟し、合わせて9万4000人以上の会員の情報を共有しています。
三浦さんと田中さんは3月に結婚予定だということです。
■三浦さん
「私も仕事柄なかなか人と出会うという機会が少なくて、ただ年齢も40歳近くになって結婚を意識するようになって、何とか相手の人と出会えるすべがないかなと」
■田中さん
「最初は正直、高知に行こうというところはあまり考えとしてはなかったけど、でも実際にお話ししてみて、良い人だなと思って、その出会いを大切にしたいなと思って、徐々に高知も良いなと思った」
巨大なネットワークを武器に出会いを生み出す結婚相談所。ツーピースの井上陽平代表には目標があります。
■ツーピース 井上陽平代表
「私も生まれ育ってからも高知の人口もずっと減ってきているし、この先何もしなかったら、高知、なくなってしまうんじゃないかなという気持ちがすごく強くて。高知ってこんなにカップル多かったっけ、こんなに子どもたち多かったっけ、とみんなに思ってもらえるような高知に変えていける、そんな相談所に成長していけたらと思っている」
人口減少が進む社会で結婚を考える若者が直面している「出会いの少なさ」。
この課題の一つの解決策として「安心・安全」な出会いの場を提供し注目される民間の結婚相談所。
人口減少社会を前に少しでも状況を変えようとそれぞれの現場で奮闘が続いています。
最終更新日:2025年2月27日 19:00