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【茶どころ勝負シーズン】静岡茶市場で「新茶初取引」…生産者・茶商ら活気づく中 1キロ88万円の最高値も(静岡市)

2025年4月18日 17:07
【茶どころ勝負シーズン】静岡茶市場で「新茶初取引」…生産者・茶商ら活気づく中 1キロ88万円の最高値も(静岡市)

本格的な新茶シーズンを告げる「新茶初取引」が、18日朝、静岡市の静岡茶市場で行われました。1キロ88万の最高値が付いた2025年の初取引。そして「茶どころ静岡」は勝負の年となりそうです。

(静岡茶市場 午前7時)
18日朝、静岡市の静岡茶市場で行われた「新茶初取引」。生産者や茶商など約500人が集まり静岡県内産の新茶約530キロに次々と値がつけられていきました。

県内産の新茶の平均単価は1キロ当たり1万986円。2024年秋から雨が少なく生育が心配されたものの、4月に入り気温が上がったことで、味の濃いお茶に仕上がっているということです。

最高値は静岡市清水区両河内産の「高嶺の香」。価格は…88万円。

最高値で買い取ったのは、茶商の和田夏樹さん。若手茶商が茶の品質を見極める力を競う大会で全国優勝を果たした、日本一の茶師です。「高嶺の香」は、お茶本来の味が楽しめる荒茶で、訪れた関係者に特別にふるまわれました。

(「高嶺の香」を試飲した人)
「優しい甘みが感じられる。おいしいです」

和田さんが感じる「高嶺の香」の魅力について聞くと…。

(和田長治商店 和田 夏樹 代表)
「山間部の優しい香りと清らかな渋みうまみが感じられる。その中の最高級で高品質なものだと思う」「他のお茶もたくさん素晴らしいお茶があるが特別なお茶」

2024年、荒茶生産量が鹿児島県に抜かれ1位の座を明け渡した茶どころ・静岡。茶市場でも静岡の茶業界を盛り上げるための試みが始まっています。

(静岡茶市場 内野 泰秀 社長)
「茶商のみなさま方には適正な価格で買っていただきたい。そうして、もう一度、静岡の茶業を盛り上げていくことができる」「ことしは転換期。変わらなければ変わる時がない」

それは、生産者が最低落札価格を決める「入札取引」。静岡茶の価値をしっかりと伝えていくことが重要です。落札した茶商は…。

(竹沢製茶 竹澤 重人 社長)
「アメリカで、抹茶だけでなく煎茶の持っている素晴らしさ、価値を伝えていきたいと言ってくださっている人たちに渡す予定」

そのアメリカでは“トランプ関税”が逆風となっていますが…。

(竹沢製茶 竹澤 重人 社長)
「ピラミッドの、できるだけ頂点の部分、価値の高いクオリティの高いもの、その価値を認めてくださる人たちが、お金を払っていただけるというビジネスに特化していくのが得策なのかなと思う」

全国を代表する茶どころ静岡。より高品質な静岡茶の魅力を発信していくことが、今後の鍵となりそうです。

最終更新日:2025年4月18日 17:07
    静岡第一テレビのニュース