生まれつきの「難聴」6歳女の子…音楽は希望 成長や発達を支える「音楽療育」の可能性 北海道

新生児のおよそ1000人に1人が先天性の「難聴」といわれています。
音が聞こえにくい子どもにも音楽を楽しんでほしい。
子どもの成長と発達を音楽で支える取り組みを取材しました。
小さな手でピアノを弾く女の子。
札幌市に住む竹田陽菜ちゃん6歳です。
(父・宏平さん)「学校どうだった?」
(竹田陽菜ちゃん)「楽しかった」
この日は小学校の入学式。
(記者)「(ランドセルは)何色にしたの?」
(竹田陽菜ちゃん)「ラウールの色だから白にした」
アイドルが大好きな普通の女の子ですが、陽菜ちゃんは生まれつき音が聞こえにくい「難聴」です。
(父・宏平さん)「障害のある子どもがいることはわかっていたが、まさか自分の子どもが障害を持って産まれてくると思わなかった」
(母・真弓さん)「こういうことをしなければよかったのかなとか、ただ自分を責めて毎日泣いていたのは覚えています」
新生児のおよそ1000人に1人が先天性の難聴といわれています。
陽菜ちゃんの難聴がわかったのは生後1週間のときでした。
(父・宏平さん)「入院中に新生児のスクリーニング検査があって。ちょっと反応が良くないと言われて難聴だとわかった。お腹にいたときからいっぱい話しかけるとかをやっていたけど、聞こえていなかったのを考えるとショックだった」
補聴器をつけてもよく聞こえなかったため、1歳の時、人工内耳を装着しました。
人工内耳は音を電気信号に変え、直接、脳の神経を刺激する装置です。
人工内耳をつけてから音は聞こえるようになりましたが、先天性の難聴は言葉の発達が遅くなる可能性があります。
そんな陽菜ちゃんの成長を支えてきたのが、音楽です。
(父・宏平さん)「とにかく音楽はすごく楽しそうにやっていたので、そういう好きだと思うことをやることで、自分の能力の発達に役に立つならすごくいいなと思った」