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原因不明の道路陥没 周辺は大きな空洞 昔、川が流れていた場所へ土砂が流出か? 札幌市清田区

2025年2月27日 19:00
原因不明の道路陥没 周辺は大きな空洞 昔、川が流れていた場所へ土砂が流出か? 札幌市清田区

26日に札幌市清田区の道道で見つかった陥没について、原因はまだわかっていませんが、専門家は近くを流れる川の影響を指摘しています。

(山本記者)「現場では今も復旧にむけて調査がすすめられています」

国交省と札幌市の職員が穴の深さを測ったりのぞき込んだりしています。

清田区真栄3条2丁目の道道では、27日朝から現地調査が行われました。

道路の陥没は26日午前9時ごろ見つかりました。

穴の大きさは幅60センチ・長さ80センチ・深さおよそ2メートルでしたが、札幌市によると、その後の調査で、その周辺は大きな空洞になっていたこともわかりました。

(近所に住む人)「きちっとしてほしい」

原因はまだ調査中ですが、考えられる可能性について秋元市長はー

(秋元市長)「水道管はありますけど、損傷があれば水が噴き出すかたちで土砂を吸い込むことはありませんので、構造物に流れ込んだことは考えられない。自然の状態の中で何らかの原因で土砂がどこかに流出したと」

地盤工学の専門家は、付近を流れる川が影響しているのではないかと指摘します。

(室蘭工業大学 木幡行宏教授)「(道路の下が)空洞になるということは、その土がどこかに運ばれていく先があるということ。厚別川と道路が接近しているということから、河川改修で昔の河川の部分に道路が作られているのかもしれない。昔の流れが水みちを復活している可能性は否定できない」

陥没した道路の近くには厚別川が流れています。

かつて蛇行するように流れていた厚別川は、度重なる改修を繰り返していまのかたちになり、住宅街がつくられました。

木幡教授は、昔厚別川が流れていた場所へ道路下の土砂が流出している可能性があるといいます。

陥没した道路の近くに50年住んでいるという町内会の副会長も、地盤の影響を感じているといいます。

(真栄第三町内会副会長 笹尾雅之さん)「元々はこの辺ずっと畑だった。やっぱり地盤の緩みじゃないかと思う。洪水があった時も水位が上がって浸食されたりとか。地震のときはここから500メートルくらいのところが液状化で家が沈んだり傾いたりしていた」

じつは、26日に陥没が見つかった場所から100メートルほど離れた同じ道道では、2024年4月にも深さおよそ2メートルの陥没が見つかっています。

このときは原因がわからないまま復旧工事がされたということです。

27日も現場では道道の一部を通行止めにして調査が続けられました。

地域住民が安心して暮らせるためにも原因究明が急がれます。

最終更新日:2025年2月27日 19:00
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