【続報】小西優花被告「事実は認める。ただ積極的ではなく従属的な関与」と主張 旭川高校生殺人
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北海道旭川市で2024年4月、17歳の女子高校生が橋から落とされ殺害された事件で、殺人などの罪で起訴された当時19歳だった女の初公判がきょう(2025年2月27日)午後1時半から始まりました。
「間違いないです」
法廷でこのように述べたのは、殺人などの罪に問われている当時19歳だった小西優花被告です。
起訴状などによりますと、小西被告は2024年4月旭川市神居町神居古潭で、留萌市の女子高校生(当時17)を橋の欄干に座らせて川に転落させ、殺害したなどの罪に問われています。
開廷前、裁判所には26枚の傍聴券を求め、150人ほどが並びました。
旭川地裁で27日午後1時半から始まった初公判で、白いストライプのワイシャツに黒いズボンを着用し、おずおずと伏し目がちに現れた小西被告。
裁判長から「公訴事実と違うところはありますか」と問われ「間違いないです」と首を振り、起訴内容を認めました。
裁判の最大の争点は、犯行に対する「量刑」です。
冒頭陳述で検察側は、犯行において小西被告が「中核的に実行し、内田被告と同等の役割を主体的に果たした」と主張しました。
また小西被告は、内田被告からの暴力や恐怖によって支配されていたわけではなく「むしろ元恋人とのいざこざを仲裁してくれたことによって、内田被告に恩義を感じて慕っており、仲間意識を持っていた」と述べました。
一方、弁護側は「結果の重大性を認識して生涯罪を償っていく覚悟だ」「まだ若年で更生できる。実名報道で社会的制裁を受けている」などと強調。
「客観的事実はすべて認める。共謀の成立や各犯罪の故意も認める。ただ積極的ではなく従属的な関与だった」として情状酌量を求めました。
2024年12月、裁判を前に弁護人が開いた会見によりますと、小西被告は殺害時の状況について、現場となった神居古潭のつり橋で、共犯とされる内田被告とともに女子高校生を暴行。
さらに橋の真ん中まで移動して全裸にした上で、欄干に座らせ、謝罪する様子を撮影。
小西被告が欄干に腰掛けている女子高校生の膝を持ち上げるなどしたと言います。
女子高校生は「いやだ」と言って一度は欄干から降りましたが、再度座らせ、さらに内田被告が川向きに座れと指示したと言います。
後ろ向きになった女子高校生を小西被告が、二の腕と背中を軽く押し、内田被告が背中を押したところ、川に転落したと言います。
転落時、女子高校生がつり橋から垂れるロープにぶら下がったため、小西被告が助けようととっさに手を伸ばしましたが間に合わなかったということです。
弁護人によりますと、小西被告と内田被告との関係については数年前に初めて会い、2024年に入って再会してから親しくなったとし、二人の間には明確な上下関係があったと説明。
小西被告は内田被告の指示や命令を拒否できる立場にはなく、事件についても内田被告が主導したと説明しているといいます。
小西被告は事件当時19歳でしたが、旭川地検は2024年8月に起訴した際、事件の重大性などを鑑み実名を公表していました。
事件をめぐっては内田梨瑚被告(22)も殺人などの罪で起訴されています。
小西被告の初公判は、夕方まで続く見通しです。