拉致問題考える「子ども会議」 自分たちにできることは 被害者3人が発表見守る 《新潟》
北朝鮮による拉致問題。一刻も早い解決に向け被害者が住む小学生がオンラインで会議を行いました。被害者の実際の声を聞いて拉致問題を学んだ子どもたち。自分たちにできる取り組みについて発表しました。
柏崎市の北鯖石小学校。
〈北鯖石小学校の児童〉
「僕たちが拉致問題について感じたことは驚きと恐怖、そして憤りです」
拉致問題について学んできた6年生が訴えます。
その様子を真剣な表情で見守るのは拉致被害者の蓮池薫さんです。
2002年10月15日。
蓮池薫さんをはじめとする拉致被害者5人の帰国が実現しました。
佐渡市で拉致された曽我ひとみさん。福井県小浜市の地村保志さんらが家族との再会を果たしました。
佐渡市の真野小学校です。こちらでも拉致問題について学んできた5年生による発表が行われました。
会場には曽我ひとみさんの姿が…
子どもたちの発表を見守ります。
行われていたのは拉致問題を考える子ども会議です。
佐渡市、柏崎市、福井県小浜市の小学校をオンラインでつなぎ、児童が学習の取り組みを発表し合いました。
自分たちにできることはなにか…
〈北鯖石小学校の児童〉
「生きる気力、当たり前の日常、 尊い家族、友達。(拉致は)これらのことを一瞬にして奪い去ってしまう恐ろしいものであり重大な人権侵害であることを学びました」
13歳で拉致された横田めぐみさん。12月、93歳となる曽我さんの母・ミヨシさん。2002年以降、拉致被害者の帰国はひとりも実現していません。
〈真野小学校の児童〉
「拉致問題の早期解決に向け少しでも協力したいと考え文化祭の後署名活動を行いました。 署名は120名近く集まりました」
〈北鯖石小学校の児童〉
「拉致問題について関心を持ってもらえるようなチラシやポスターを作成します。 そして公共施設などにお願いをしてチラシやポスターを 掲示したいと考えています」
蓮池さん。曽我さん。地村さん。5人の帰国から22年が過ぎました。時間の経過とともに拉致問題を知らない世代は増えています。
3人は訴えます。
〈拉致被害者 地村保志さん〉
「今解決をしないと拉致問題は本当に悲しい歴史問題になってしまう。みなさんにはこの会議を通じてますます拉致問題を風化させることなく活動を続けていっていただきたい」
〈拉致被害者 曽我ひとみさん〉
「拉致問題について忘れないようにもっともっと自分が何ができるかを考えてくれたらうれしいです」
〈拉致被害者 蓮池薫さん〉
「地方の一部ではありますけども ここから出た芽を政府が育てて 全国的に小、中、高と広げていく。全国的に広めてほしいとつくづく思いました」
子どもたちも今回発表した取り組みを通じて1日も解決を訴えていきます。