【特集】激しいせきが続く「百日せき」 県内で過去最多に 予防方法は《新潟》

新潟県内ではことしに入ってから「百日せき」の患者が急増していて、“例年より多い”として県が注意を呼び掛けています。
全国的にも感染がひろがっている「百日せき」とはどういったものなのか見ていきます。
百日せきとは、「百日せき菌」による感染症のことで、せきやくしゃみに含まれる病原菌によって感染します。
症状は7日~10日程度の潜伏期間を経て、風邪の症状がみられ、徐々にせきが強くなっていきます。この激しいせきは徐々におさまっていくのですが時折、発作性のせきが出ることもあります。
1歳以下の乳児、特に生後6か月以下では死に至る危険性も高いといいます。予防接種をしていない新生児や乳児がいる場合は注意が必要です。
現在、この「百日せき」の患者は全国的に増加しているのですが、どのくらい増えているか、こちらも見ていきましょう。
新潟県の発表によりますと、2024年から大幅に増加していることがわかります。
ことしは4月15日までの時点で、すでに去年1年間の患者数の4倍以上となっています。
県内では4月15日時点で553人報告されているのですが、その多くが10代でした。また40代から70代の患者も複数報告があるという状況です。
この「百日せき」、おもな感染経路は飛まつ感染と、接触感染があります。
県によると新型コロナウイルスやインフルエンザと同様に有効な対策は、うがい、手洗い、そしてマスクの着用など基本的な感染対策が挙げられます。
そして主な予防法として予防接種も有効ですが実は、定期接種が乳幼児期に行われているケースが多いのです。
予防接種による免疫効果は約4年から12年で弱まっていくといわれていて、新生児や乳幼児は、まだ予防接種を受けていないということもありますので特に注意が必要です。
専門家に話を聞きました。新潟市中央区「おおつかこどもクリニックの」大塚院長によりますと、百日せきの定期接種は1歳半くらいまで、その後、免疫効果は薄れていくので6歳前後、11歳前後のワクチン接種を勧めているということです。
また自費の接種になるので3000円~4000円かかるということでした。
飛まつ感染でひろがる「百日せき」、今一度、予防対策を心がけてください。