ウクライナ侵攻3年 長期化する避難生活 求められる支援とは 大分
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ロシアによるウクライナ侵攻が始まり2月24日で3年が経過しました。
大分県別府市にはいまでもウクライナから避難している人たちがいます。
長期化する避難生活の現状や課題を取材しました。
ウクライナ侵攻から3年。
戦争は続いていて多くの命が奪われています。
アメリカのトランプ大統領などによる停戦交渉の動きも見られるものの先は見通せていません。
◆ローボフ・オレクサンドルさん
「戦争がこんなに長く続くとは想像が出来なかった。 戦争が終わればすぐ帰る予定だったが いまは未来がどうなるか分からない」
ウクライナから避難し、別府市での生活を続けているローボフ・オレクサンドルさんです。
ローボフさんは2022年の5月、家族2人と共にウクライナのへルソン市から別府市に避難してきました。
妻のオレーナさんは、別府市に来て2か月ほど経ったころ日本で難病に指定されている「多発性硬化症」と診断されました。
一時は、入院生活を送っていましたが、現在は、美容室でのアルバイトやモデルの仕事をしながら元気に生活しているということです。
一方、ローボフさんは、エンジニアとして大分市の会社で働いていた時期もありましたが、体調を崩し退職しました。
◆ローボフ・オレクサンドルさん
「別府は好きなので、仕事があれば別府に住みながら働きたい。 しかし、別府では仕事が少ない。仕事が見つかれば残りたい」
避難者たちの多くが直面しているのが経済面での問題です。
生活資金の支援は日本財団が行っていて年間1人あたり100万円が給付されています。しかし期間は最長3年となっていて順次打ち切られています。
現在15世帯28人が避難生活を送っている別府市。長野市長は引き続き支援を続ける考えです。
(26日の定例会見)
◆長野別府市長「最初の段階から、最後まで、自身が帰ると決断するまでしっかりサポートするし、留まると言えば最後までサポートしようと」
別府市は、現在行っている市営住宅の無償提供と通訳の手配に関する生活支援を打ち切ることはないとしています。
しかし、避難者たちの支援を続けてきた別府市在住でウクライナ出身の小野ヤーナさんは公的な支援の打ち切りを心配しています。
◆NPO法人Beautiful World 小野ヤーナさん
「特に年配の方は健康状態で毎日仕事ができなくて収入が足りなくて困っている」
「国の支援が続けば一番いいが、頑張るしかない」
ヤーナさんは、避難者たちの仕事探しのサポートについて今後別府市と話を進めていきたいと話していました。
3年が経過しても終わりが見えない避難生活。避難者たちへの継続的な支援が求められています。