「誰にでも起こりうること」ヒートショックに気を付けて!北信総合病院の統括院長に聞く「大切な人を失わないためにできる対策は」
この時季特に気を付けたい「ヒートショック」についてです。
浴室内でのヒートショックで家族を亡くした北信の病院の院長が10日、その恐ろしさを語ってくれました。
悲しい事故を防ぐための対策は?
北信総合病院 荒井 裕国 統括院長
「誰にでも起こりうることだと思ってください。」
ヒートショックの恐ろしさを語るのは、中野市にある北信総合病院の荒井裕国 統括院長です。
母親が82歳の時、4月の雪の降る寒い日に、入浴中にヒートショックを起こし帰らぬ人となりました。
荒井統括院長
「本当にびっくりしましたね前の日までものすごい元気だったわけですよ。ご飯を食べて運動もして最後にきょうの1日の疲れを取るというのであたたかいお風呂に入って浸かってるうちにふーっと意識を失ってしまって。家族にとってもすごいショックですよ」
「ヒートショック」とは、寒暖差で血圧が急上昇・急降下することにより、血管や心臓に大きな負担がかかることをいいます。
ヒートショックが起きると、意識がもうろうとするほか、脳梗塞や心筋梗塞などが起きやすくなり、最悪の場合死に至ることがあります。
特に入浴中に発生すると浴槽で溺れる危険があるため注意が必要です。
県内の状況をみると、「不慮の溺死 及び溺水による死亡者数」は、特に気温が低い冬場、月別では「12月から2月」に多くなる傾向があります。
荒井統括院長
「最近急に寒くなりましたからこういう時ってまだ体が追いついてないと思うんですよね。冬の極端に寒くなってくる時期っていうのは特に気を付けた方がいいです」
浴室内でのヒートショックを防ぐための対策は・・・。
小椿アナウンサー
「急激な温度変化を防ぐために脱衣所と浴室の温度の変化を小さくしておくことが大切です」
1つめは、脱衣所を暖めること。
2つ目は浴室を暖める。お湯をためる時には蓋をせず、蒸気で温めておくのも効果的です。また、あたたかいシャワーをしばらく流しておくと浴室の温度が上がります。
3つ目はお風呂の温度。寒い日は温度を上げたくなりますが38度から41度に設定し、長く入りすぎないこともポイントです。
荒井統括院長
「若くて元気な人でもすごい食べてお酒もたくさん飲んだ状態でどぼーんとこう寒い所からあったかいお風呂に入るっていうのはこれは危険ですからそういうことはやらないでください」
入浴を控えるときはこちらです。
これから忘年会なども多くなる時期だと思いますが、お酒を飲んだ後や食事の直後、また体調の悪い時などは控えた方がいいということです。
ヒートショックを防いで悲しい事態をなくしたいですね。