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松本城天守の耐震対策へ本格調査 大地震で倒壊の可能性も 地下28メートルまで調べる計画

2024年9月25日 21:01
松本城天守の耐震対策へ本格調査 大地震で倒壊の可能性も 地下28メートルまで調べる計画

現在の松本城。日本に5つしかない国宝のお城の1つで、毎年78万人が訪れる、言わずと知れた信州を代表する観光地です。

その松本城、大地震の際には倒壊の可能性も指摘されています。

400年以上前に建てられたといわれる国宝・松本城。

その松本城で今、行われているのが天守を支える地盤の固さや地質を調べるボーリング調査です。1階部分の床板を外し、地面に鉄の筒を打ち込んで地下28メートルまで調べる計画です。

これまでに行われた耐震診断によると大地震が起きた場合、乾小天守は「倒壊」、そのほかの大天守などは「倒壊の可能性がある」と指摘されていて大規模な補強が必要な状態です。

松本市教育委員会 竹内康長担当課長
「耐震の補強工事を(今度)どのようにやっていこうかということの検討材料としていきたいということで、発掘とボーリングをやっています」

調査は来年3月末までの予定でその間、観覧できない場所もあるということですが、一部、調査の状況を見ることもできます。

松本市教育委員会 竹内康長担当課長
「今、床板をはがすあまりない事例なので、合わせて見えるところもあるので、そういった状況もご覧いただければありがたい」

市では今回の調査結果をもとに本格的な耐震対策を検討していくとしています。

一方、松本城の一連の整備にかかる費用を応援しようと市民にも動きが…。

松本青年会議所と松本パルコが25 日からクラウドファンディングをはじめました。

松本青年会議所 茂住貴之さん
「松本城のことを自分たちで足を運んでいろいろ調査だったり分析している中でソーシャルメディアを利用しまして市民運動をしようということにたどり着きました」

松本市によりますと、松本城天守の耐震対策として37億円以上、外堀の復元や堀の浄化作業などとあわせると74億円がかかるとみられています。このうち市の負担は36億円。財源を確保するため来年4月にには観覧料の値上げにも踏み切ります。

こうした中、立ち上がった市民。

1500円から10万円まで寄付金に応じて限定の御城印や松本城をイメージした黒いカレーなどの返礼品が用意されています。

松本市松本城管理課 松岡由香課長
「松本城は以前もそういった市民運動から守られてきたお城だということで松本市としてもうれしいことだと思います。」

クラウドファンディングはきょうから10月31日まで行われます。

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