【雪道の運転注意】カーブの前で速度落として 記者が自動車学校でスリップを体験
まもなく冬本番、雪道での車の運転を心配している方も多いのではないでしょうか。スリップ事故を防ぐためにどんなことに気を付けたらいいのか、運転初心者の記者が自動車学校で体験取材しました。
路面に特殊な塗料を塗り水を撒いて滑りやすくして、雪道でのスリップなどを疑似体験することができるコースです。体験取材をお願いしました。
記者
「ペーパードライバーで運転に不慣れな私ですがスリップを実際に体験してみます」
時速およそ40キロでブレーキをかけずにハンドルを切ると…大きくスピンしてしまいました。
記者
「こわいこわいこわい」
車体を立て直すことができず、公道なら大惨事になる所でした。
岩手県盛岡市にある中央自動車学校が行っている冬の安全運転講習は、毎年雪が降り始める前の10月から11月にかけて企業からの予約が殺到していて、すでに450人が講習を受けています。
この日も盛岡市内の事業所の人たちが滑りやすい路面状態を疑似体験し、横滑りした際に車体を立て直すためのポイントや、安全にスピードを落とすためにブレーキをどうかけたらいいかなどを学んでいました。
雪道の運転は初めての女性
「想像していた以上に車体が滑るので、とっさの判断ができず怖いなと思いました」
岩手に初めて住む男性
「(運転は)結構しているほうだが、思ったほか滑ったのでびっくりしました」
2023年度は暖冬だったこともあり、岩手県内のスリップ事故の発生件数は51件と2022年度のほぼ半分でしたが、2024年度に降る雪の量は、平年並みか少し多いと見込まれ、事故が増えることが予想されます。
中央自動車学校 田中道太教官
「雪道は路面が滑りやすいので、速度を下げるタイミングが遅くなるとコントロールがしづらくなる。カーブに入る前、あるいは交差点に近づく前の段階でしっかり速度を落としてから、その場面に接近していくことが必要」
交差点の手前側は通行する車がブレーキやアクセルを踏むごとに路面が磨かれるほか、トンネルの出口や橋の上も滑りやすくなっていて、特に注意が必要です。
雪の積もった道やアイスバーンはまだ運転したことがない私ですが…
記者
「こわいこわい」
車をコントロールできなくなる怖さと安全運転の大切さが、講習で身に染みて分かりました。
記者
「正直怖くて声も出なかった」
中央自動車学校 田中道太教官
「速度が下がるにしたがって徐々にペダルの踏み込みを増やしていく。止まるときはしっかり止まる。最初やさしく踏んで徐々に踏み込みを増やす」
「岩手の冬の場合は、日中雪が溶けて夕方から凍結が始まるので、夕方の時間帯からの事故が目立っているので、そこに注意してもらいたい」
雪で目的地に着くのが遅れそうな場合など、焦ってしまいがちな冬の運転。余裕を持った行動と、速度を落とした運転を心がけましょう。