高次脳機能障害患者の家族会と宮崎県・医師が意見交換会「障害があっても いろいろな境遇にあっても 幸せを感じて」支援強化を訴える

支援体制の強化のため意見交換会
交通事故や病気などで脳に損傷を負うことで日常生活に支障をきたす、高次脳機能障害。患者の実情に合わせた支援につなげようと、5月13日、宮崎県庁で意見交換会が開かれた。意見交換会には、高次脳機能障害の家族会と県、それに宮崎大学医学部附属病院の医師が参加した。
高次脳機能障害は、外見から分かりづらいことから「見えない障害」とも言われ、県が2年前に行った調査では、県内には約7000人の患者がいると見られている。
家族会は、2023年度に県内の支援拠点に寄せられた相談件数が延べ168件で、全国と比べて少ないことを指摘。専門的な医師が少なく、高次脳機能障害であることを見落とされている人や、「どこにもつながらず悩み苦しんでいる人」が多いとして、他県の事例を参考に、より専門的な支援体制を充実させてほしいと求めた。
家族会 竹中美智子さん:
私たちも高齢になっているので、いつまで子供に携わっていけるか分からない。入居もできて、少しでも社会復帰に向かって、みんなで頑張っていけるような施設がほしい。
みやざき高次脳機能障がい家族会あかり 飛田洋会長:
宮崎県の高次脳機能障害の方々の現状は非常に厳しい。障害があってもいろいろな境遇にあっても、幸せを感じながら社会とつながりを持っていただける方があふれる社会にできたらうれしい。
県は、今後も家族会と意見交換を行うなどして、患者の充実した支援につなげたいとしている。
(テレビ宮崎)