事業費800億増、工期は4年延びる見通し…山形新幹線米沢トンネル(仮称)の整備
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山形新幹線の仮称・米沢トンネルの整備計画をめぐって当初の概算よりも事業費がおよそ800億円増加し、工期がおよそ4年伸びる見込みだとJR東日本から県側に報告されたことが27日、明らかになりました。
県議会2月定例会の代表質問で自民党の遠藤寛明議員の質問に対し吉村知事が答えたものです。
自民党・遠藤寛明議員「米沢トンネルに関して現在の調査の状況や事業費および工期の再算出の状況について知事にお伺いする」
山形新幹線の仮称・米沢トンネルは福島県境区間を安定して走行するために奥羽線の福島県庭坂駅から米沢駅の間のおよそ23キロ区間で整備が計画されています。
県みらい企画創造部によりますとJR東日本が2017年度に示した概算では事業費はおよそ1500億円、工期は着工からおよそ15年の見通しとなってました。その後JRは整備計画の具体化に向けた調査と事業費などを再度、算出した結果として「事業費」が物価高騰などの影響から1500億円から2300億円に増加し、「工期」については着工から15年が19年に伸びる見込みになったということです。
吉村知事は次のように受け止めを述べました。
吉村知事「やむを得ないものであるがトンネル整備が本県にもたらす効果は非常に大きいことが見込まれるので1日も早い事業化整備の実現が必要であることは変わらない」
県はトンネルの完成によって大雪や動物の衝突などで運休リスクが高かった県境区間で安定的に新幹線が走行できるほか、山形~東京間の所要時間が現在より10分以上短縮する効果があるとしています。