Z世代が「倍速視聴」する理由は ライターが山形で講演会・庄内県勢懇話会
庄内県勢懇話会の例会が29日、酒田市で開かれ、ライターで編集者の稲田豊史さんが「タイパ化する世の中~倍速視聴から見えるZ世代の消費動向」と題して講演しました。
稲田さんははじめに、ことし3月の民間調査で、ネットで映画やドラマなどの映像作品を倍速で視聴した経験のある人の割合が47%に上ったことを紹介。これは3年前と比べると13%ほど増えていて、背景には「映像作品の供給数が多すぎてSNSで話題についていくには、通常の視聴では時間が足りなくなっている」と指摘しました。そして「映画やドラマを観る」ことが、作品の鑑賞から、商品やサービスなど「コンテンツ」の消費に変化している、とし「理解しやすい作品が求められていて登場人物がセリフで場面や状況を全てを説明する作品が増えている」と分析しました。
ライター稲田豊史氏「コンテンツは量ですからそれを鑑賞するのではなくて、消費するという概念。コンテンツの消費ということは何が良いかというと、「できるだけ多くのものをできるだけ短時間で消費するのが素晴らしい」という価値観。それがコンテンツの消費」
また、Z世代と言われる若者は「最短距離で無駄なく正解にたどり着きたい」思いが強く、コミュニケーションにおいてはシンプルな結論を早く伝えることが大切だと訴えました。