“トクリュウ”関与の事件 去年は74人摘発 詐欺や窃盗など 3割超がSNS募集で 山梨

SNSなどで実行役を募りさまざまな犯罪を行う集団、いわゆる「トクリュウ」が関わった事件で、県警は去年1年間に74人を摘発したことが分かりました。
匿名・流動型犯罪グループ、通称・トクリュウはSNSを通じた闇バイトなどで実行役を募り、緩やかな結びつきで様々な犯罪を繰り返す集団のことです。
トクリュウが関わったとみられる事件で、去年1年間に県警が摘発した人数は74人で、このうち3分の1に当たる26人はSNSの募集に応じ犯行に加担していました。内訳は詐欺事件で20人、窃盗事件で12人などとなっています。
トクリュウは匿名性が高い通信手段でやりとりしながら、事件ごとにメンバーが入れ替わるケースが多く、組織の実態解明や犯人の特定が難しい傾向があります。
警察庁は13日、全国の警察からトクリュウ対策の司令塔となる幹部を集めた会議を開き、楠芳伸長官が首謀者の実態を解明し、徹底した突き上げ捜査を進めるよう指示しました。
警察庁 楠芳伸長官
「匿名・流動型犯罪グループへの対策はまさに現下の治安対策上の喫緊の課題であり、警察の総力を挙げてこれに取り組まなければなりません」
警察庁は全国の警察から集めた情報の集約・分析を行う司令塔機能を強化する方針で、山梨県警でも去年、トクリュウの実態解明や情報収集などを行う係が設置されています。