「1日に100軒以上訪問」屋根修理で詐欺未遂の罪に問われた男 過酷な営業ノルマ語る 山梨
「屋根の修理が必要」などとうそを言って工事を持ち掛け、現金をだまし取ろうとした罪に問われている営業役の男の裁判が13日始まり、ノルマにしばられた過酷な営業の実態が明らかになりました。
詐欺未遂などの罪に問われている神奈川県相模原市の草薙伸也被告(46)は相模原市の住宅リフォーム会社の関連会社の従業員で、今年4月、富士河口湖町の男性に「風で屋根がパタパタしている」などとうそを言い、工事代金77万円をだまし取ろうとしたなどとされます。
13日の裁判で草薙被告は「その通り事実です」と起訴内容を認めました。
被告人質問では「契約ノルマは1日最低3本で1日100軒以上、訪問営業をしていた」などと過酷な営業の実態を語り、ノルマが達成できないと上司に暴力を振るわれたり、滞った契約者の支払いをこれまでに500万円ほど立て替えていたことを明らかにしました。
また「違法性は認識していた」としながら、会社から「マニュアル通り屋根の修繕が必要なくても、うそを言って断られても粘れなどと指示されていた」と述べました。
検察側は「暴力を振るわれても金のため仕事を続けるなど、常習的な犯行だった」として懲役2年を求刑。一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。
住宅リフォーム会社は取材に対し「被告の男とは他業務での委託関係にすぎず、事件への関与はない」とコメントしています。