大阪府警は27日、大阪市鶴見区の自宅に高齢の母親とみられる女性の遺体を遺棄したとして、70歳の男を逮捕したと発表しました。

　死体遺棄の疑いで逮捕されたのは無職の坪内政夫容疑者（70）で、大阪市鶴見区横堤の自宅マンションに90代の母親とみられる女性の遺体を遺棄した疑いがもたれています。

　警察によりますと、26日午前、坪内容疑者がマンションの各部屋に備え付けられている警備会社の緊急通報ボタンを押して、警備員が駆けつけると、坪内容疑者が「母が亡くなっている」と話したため、警備員が110番通報。駆け付けた警察が自宅を確認すると、押し入れに布団が敷かれていて、その中に透明なポリ袋に入った縮こまった状態の女性の遺体を見つけたということです。

　遺体は服を着た状態で、腐敗が進んでいることから、死後かなりの時間が経っているとみられています。

　坪内容疑者は警察の調べに対し、「自分が年金を使い続けるために警察などに通報することなく、母親の死体を押し入れの中に隠した」などと容疑を認め、「110番通報しようと思ったが、固定電話の電源が入っていなくて、警備会社の緊急通報ボタンを押した」と話しているということです。

　警察は今後、司法解剖を行って死因や身元の特定を進めるとともに、年金の受給状況などを捜査する方針です。