100人以上が逮捕されているSNS型投資詐欺事件で、公開手配されていた詐欺グループの幹部の男が26日、出頭し、逮捕されました。男はだまし取った金で部下に北海道旅行をプレゼントしたり、高級ホテルで忘年会を盛大に開いたりしていたということです。

　詐欺の疑いで逮捕されたのは、住居不定・無職の中山直哉容疑者（26）です。

　警察によりますと、中山容疑者は2024年5月から6月にかけて、新潟県に住む30代の女性にSNS上でウソの投資を勧め、現金約140万円をだまし取った疑いがもたれています。

　中山容疑者は26日に公開手配されていましたが、同日午後10時ごろ、大阪府警本部に出頭してきて、「友人から公開手配されていると聞き、出頭した」と話したということです。その際、所持品はパスポートと現金のみで、スマートフォンは持っていませんでした。

　一連のSNS型投資詐欺事件では、これまでに計105人が逮捕されていましたが、中山容疑者は複数ある詐欺グループのなかでも最大規模のグループの幹部で、組織づくりの指示や、だまし取った金の管理などをしていたということです。

　共犯者の供述では、中山容疑者が大阪・心斎橋の飲食店で部下に1人7～8万円するような料理をおごったり、目標を達成した部下に北海道旅行をプレゼントしたりしていたほか、年末には大阪市内の高級ホテルの部屋を貸し切り、盛大な忘年会を開いていたということです。こうした場ではだまし取った金が使われていたとみられます。

　この事件を巡っては、複数の詐欺グループを束ねる組織全体のトップで、インターネット広告会社の代表、池宮悠仁容疑者ら5人の行方がいまだ分からず、公開手配されています。

　池宮容疑者は2024年7月、警察が大阪市内の拠点を一斉摘発した翌日に、東南アジアへ出国していて、警察は情報提供を求めています。

■情報提供先
大阪府警本部06-6943-1234