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【何が…】「姉に恋愛感情」歪んだ家族関係の末の惨劇 男児死亡後にきょうだい監禁・殴打・性的暴行…一家を“支配”した男の嫉妬心 神戸6歳児遺棄事件

2024年7月6日 13:00
【何が…】「姉に恋愛感情」歪んだ家族関係の末の惨劇 男児死亡後にきょうだい監禁・殴打・性的暴行…一家を“支配”した男の嫉妬心 神戸6歳児遺棄事件
穂坂大地被告(6月27日撮影)

 ちょうど1年ほど前、神戸市西区で6歳の男の子が暴行を受けて死亡し、草むらで遺体が見つかった凄惨な事件。逮捕・起訴されたのは同居していた母親とその双子の妹の叔母2人、そして弟にあたる男の子の叔父だった。捜査によって明らかになったのは、家族の中で支配的な立場にあった叔父による監禁、殴打、さらには性的暴行まで…。背景にあったのは、叔父の“歪んだ恋愛感情”とみられている。

■スーツケースに遺体 体には数えきれないほどのあざ

 2023年6月22日、神戸市西区の草むらからスーツケースに入った状態で見つかった穂坂修(なお)くん(当時6)。司法解剖の結果、死亡したのは3日前の19日ごろと推定され、数えきれないほどのあざが背中を中心に残っていた。

 傷害致死や死体遺棄の罪で起訴されたのは、修くんの叔父にあたる穂坂大地被告(33)と、修くんの母親である大地被告の姉(35)、叔母にあたる大地被告の妹2人の計4人。

 4人は遺体をスーツケースで自宅から運び出して遺棄した後、大阪・梅田の商店街や京都のネットカフェなどを転々とした末、神戸・三宮の中心部で身柄が確保された。

 捜査関係者や周辺住民への取材によると、母親や祖母らと暮らしていた修くん一家が“一変”したのは、2022年12月、大地被告が同居を始めた時期だ。

 近隣では「俺の言うことが聞けへんのか」などと、ほぼ毎日のように男の怒鳴り声や叫び声が聞こえ、修くんが2階から「助けてください」と話していたこともあったという。

■修くんの死亡後 鉄パイプで床たたき「次は誰が死ぬかな」

 家族の中で何が起きていたのか―。

 警察などの捜査の結果、大地被告は、きょうだい3人への強制性交、強制わいせつの疑いで再逮捕され、5日に起訴された。この起訴内容などから、大地被告がきょうだい3人を暴力や凌辱で“支配”していた構図が明らかになった。

 起訴状などによると、大地被告はかねてから姉と双子の妹2人に対して、顔面などを殴打する暴行に加え、扉に南京錠をとりつけて寝室に閉じ込めたり、さらには、性的暴行を繰り返したりしていたという。

 そして、事件当日、修くんを床にうつぶせにした状態で背中を鉄パイプで何度も殴ったり、背中の上に乗って繰り返し飛び跳ねたり踏みつけたりする暴行を加えた末に死亡させた後、3人に対し大地被告は鉄パイプで床をたたきながら、こう言い放つ。

「言うこと聞かんかったら頭かち割るぞ」
「次は誰が死ぬかな」

 大地被告はきょうだいの両手首や足首をビニール製のひもで縛るなどし、「ちゃんとやらんかったら殴るぞ」と脅した上で、翌朝にかけて、性的暴行に及んだという。

■歪んだ“嫉妬心”性的暴行にエスカレートか

 大地被告が性的暴行に及んだ動機は“歪んだ恋愛感情”とみられている。

 捜査関係者によると、大地被告は警察の調べに対し「姉への恋愛感情があった」と話しているという。修くんの世話をする姉に対し、一方的に“嫉妬心”を募らせたことが、修くんへの虐待やきょうだいへの性的暴行にエスカレートし、傷害致死・死体遺棄事件につながったとみられている。

 これらの犯行は、きょうだいや同居していた大地被告の母親の証言などから裏付けたとみられている。一方で、4人の供述には食い違う部分や、取り調べで相手の話に合わせてしまう性格(迎合性)が見受けられるなどしたため、刑事責任能力の有無を調べるため、約8か月という長期にわたる鑑定留置が行われた末、検察が起訴に至った。

 暴力や監禁、凌辱という、目を覆い隠したくなるような家庭環境の中、幼い命を救う手立てはなかったのか…。事件発生から間もないころ、「このような子どもの被害をなくすために社会ができることは何だと思うか」と記者に問われた兵庫県警の幹部はこのように語っていた。

「私たち警察にできることは真相究明・解明。この事件の真相を全て明るみにして、『穂坂家』のような家族やコミュニティーの中では、今回のような事件が起きる可能性があるんだということを世の中の人たちに知ってもらうことが大切だ」

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