◇卓球世界選手権(5月17日～25日、カタール・ドーハ)

56年ぶりの金メダルを目指し、5選手を大会に送り出した卓球女子日本代表。4回戦を終え、4選手がメダルに王手をかける快進撃を見せています。

現在世界ランキング9位の伊藤美誠選手は、4回戦で台湾のエース・鄭怡静選手(同ランク11位)と対戦。第1ゲームを先取し迎えた第2ゲームでは相手に何度もゲームポイントを握られますが、10度のデュースを粘り強く戦い21-19でものにします。その後は終始試合の主導権を握り、4-0(11-8、21-19、11-6、11-9)で勝利を収めました。23日に行われる準々決勝では、同4位の王芸迪選手(中国)と対戦。自身初のシングルスメダル獲得を懸け、過去2勝10敗と大きく負け越している強敵に挑みます。

日本女子最年少で同6位につける張本美和選手は、4回戦で同71位のゾン・ジエン選手(シンガポール)にストレート勝ち。準々決勝は過去5戦全敗の難敵・王曼昱選手(中国)との対戦で、高い壁を破ってメダルを確定させられるか注目です。

同7位・早田ひな選手は同23位の石洵瑶選手(中国)に逆転勝利。前回大会に続く2大会連続メダルまであと1勝に迫りました。次戦は陳幸同選手(中国)と対戦。過去3戦全敗もすべてフルゲームに持ち込んでおり、この大一番で初勝利を奪えるでしょうか。

この1年で100位以上ランキングを上げた同8位の大藤沙月選手も準々決勝に進出。2回戦で平野美宇選手を破った同134位ラコバッツ選手(クロアチア)に貫禄のストレート勝ちを収めました。勝負の準々決勝では、世界ナンバーワンプレーヤーの孫穎莎選手(中国)と激突します。過去3戦は全敗も、うち2戦は18～19年の対戦。勢いある今、初勝利を手にできるか期待が寄せられます。

ベスト8が出そろい、メダル決定戦の全カードが“日本vs中国”の構図となった女子シングルス。準々決勝は日本時間23日に行われます。長年日本勢の前に立ちはだかってきた強大な壁を打ち破ることができるか、注目です。

▽4回戦の日本選手の成績
○伊藤美誠ー鄭怡静　4-0(11-8、21-19、11-6、11-9)
○張本美和ーゾン・ジエン　4-0(11-5、11-9、11-4、11-6)
○早田ひなー石洵瑶　4-2(11-5、8-11、8-11、11-5、11-5、11-8)
○大藤沙月ーラコバッツ　4-0(11-3、11-9、11-7、11-5)