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「私の人生を豊かにしてくれたのが陸上競技」ハードル寺田明日香が笑いあり涙ありの会見 「“この人たちに勝ったら日本代表になれる”そういう思いを感じてもらいたい」今後の活動への思いを語る

2025年4月17日 7:03
「私の人生を豊かにしてくれたのが陸上競技」ハードル寺田明日香が笑いあり涙ありの会見 「“この人たちに勝ったら日本代表になれる”そういう思いを感じてもらいたい」今後の活動への思いを語る
会見をおこなった寺田明日香選手
陸上・女子100mハードル元日本記録保持者の寺田明日香選手(ジャパンクリエイトグループ)が15日、都内で会見を行い、今シーズンをもって第一線を退くことを発表しました。

オープニングでは、これまでの寺田選手の功績をたたえるVTRが流れ、寺田選手は登壇前から涙。

会見冒頭、「最初っから泣かせにきて、ダメじゃんって思ってるんですけど…ズルイよね~」とさっそく、集まった報道陣の笑いを誘います。

そして、「今シーズンをもって、競技者としての第一線を退くことを決意いたしました」と報告した寺田選手。

「で、これが引退なのかってね、みなさんに聞かれるんですけど、引退っていう言葉は一旦置いておいて…」と明るく続けると、「今後の活動の一つとして、子供から大人までみなさんと一緒に本気で走っていきたいと思っているので、引退という言葉は一旦置かせていただこうかなと思います」と、説明しました。

「今年1年は(9月の)東京世界選手権を目指して、選手として本気で競技と向き合っていく」という、寺田選手。

グランプリシリーズをはじめとした大会に出場し、「日本選手権は優勝をねらいたい。勝ち逃げします」と力強く抱負を語りました。

「秋以降、来年にかけては、今の選手としての技術・メンタルといったクオリティーを維持しながら、地方の大会で、年齢問わずいろんな方々と競走していきたい」と、今後のプランを語ります。

そこには、寺田選手自身の経験が。

「私が高校生の時に、北海道の大会でシニアのトップ選手と走らせていただいた時に、“トップの選手と差はこれくらいなんだ”って思ったんですよ。それが意外と近いなって思えたんです」

「“この人たちに勝てるようになったら、私は日本代表になって五輪とか世界選手権を目指せる”って本気で思えた瞬間だった」と話し、「そういう思いを、いろんな子たちに感じてもらいたい、感じてもらえる瞬間にちょっとでもなったら。そういう機会をつくれたらいいなと思って、いろんなところでレースしたり、かけっこ教室したり、技術指導の場、お話する機会をいただければうれしいなと思っています」と、思いを語りました。

会見では、「いろんな人に会えたというのも私の大きな財産だと思っているので、陸上競技をやっていなかったらなかったこと、復帰しなかったらなかったことだと思っているので、私の人生を豊かにしてくれたのが陸上競技だなと思えるようになりました」と振り返ると、また涙を見せました。

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◆寺田明日香選手(35) 経歴