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「上段横蹴り」が得意技 中学女子重量級で山形市の中学生が優勝 世界空手道選手権

2025年3月21日 18:03
「上段横蹴り」が得意技 中学女子重量級で山形市の中学生が優勝 世界空手道選手権

2月に開かれた空手の世界大会「世界空手道選手権大会」で山形市の荒井美憂さんが見事優勝を果たしました。荒井さんは3月、中学校を卒業したばかりの15歳。今後のさらなる活躍が期待される荒井さんに注目しました。

この日、天童市内で稽古をしているのは空手道場『至真会館』の選手たちです。県内と仙台市の14か所で、3歳から70代までおよそ150人が日々稽古に励んでいます。
そのひとり、3月14日に中学校を卒業した荒井美憂さん(15)。2月、空手の世界選手権に出場しました。空手を始めたのは、幼稚園の時に友だちに誘われたのがきっかけです。得意技は…。

荒井美憂さん「上段横蹴りという蹴り。足の裏で相手のあご先を下から上へ打ち抜く蹴り。試合で初めてこの技が決まった瞬間がすごく気持ち良くて練習していくうちにこの蹴りが好きになった」

『至真会館』が取り組んでいるのが、直接打撃で戦う「フルコンタクト」という激しい対戦スタイルです。手の攻撃は首から下、足は、頭から足の先まで攻撃することができます。相手を3秒以上ダウンさせるか戦意喪失させると一本勝ち。また、審判の判定で技あり2本取れば一本勝ちとなります。

荒井美憂さん「試合前はちょっと怖いけど試合が始まるともうやるぞと」
至真会館 指導員大石稜悟さん「いつも自主トレをやっているので道場内ではトップクラスに練習量はある」

さらに稽古の時間以外にも…。弟の玲慶くんと自宅でトレーニング。

荒井さんの父 竜さん「うちでは毎朝学校に行く前に主に筋トレをやらせている。ここ何年かは同じメニューでやっている」

カメラマン「お父さんも空手を?」
荒井さんの父 竜さん「私は全然格闘技はやっていない。ずっと野球だけやってきた」

稽古が無い日はミットを打つ練習を重ねています。

荒井さんの父 竜さん「受けるのも大分きつくなってきている。強くなっているのは肌で感じる」
荒井さんの弟 玲慶くん「1年生から始めた。お姉ちゃんがやっていて楽しそうだと思った。お姉ちゃんみたいに強くなりたい」

小学校2年生から全国大会に出場している荒井さん。これまで数多くのトロフィーやメダルを獲得してきました。

荒井美憂さん「これが全国大会で準優勝した時のトロフィー」

そして2月、東北を代表して出場したのが仙台市で開かれた「世界空手道選手権大会」です。60の階級に国内外からあわせて700人がエントリーしました。
荒井さんは中学女子重量級の全国大会出場経験者が集うチャンピオンクラスに出場。決勝戦で岐阜県の代表選手と対戦しました。
画面左の赤い帯が荒井さんです。

試合は、2分。その開始わずか30秒。得意技、上段横蹴りで技あり。

荒井美憂さん「当たった瞬間衝撃うわー当たったーみたいな。すごくびっくりして自分じゃないみたいだった」

その後も懸命に攻め続けます。
上がったのは赤い旗。優勢勝ちで中学女子重量級を制しました。

荒井美憂さん「めっちゃ重いです。初めて獲ったタイトルだったのでうれしかった」

中学最後の大舞台で獲得した金メダル。

荒井美憂さん「いろんな全国や世界の大会で表彰台に上って後輩たちのお手本になるような存在になりたい」

4月からは高校生。努力を惜しまず稽古を続け、技に磨きをかける荒井さんの今後の活躍に注目です。

最終更新日:2025年3月21日 19:58
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