【秋田県知事選挙特集③】少子化で定員割れも…高校が生き残るために必要なこととは 特色あるカリキュラムで県外から生徒が集まる学校も
県知事選挙に向けて、秋田が抱える様々な課題について考える特集、26日は高校教育についてです。
少子化を背景に、県内では定員割れしている公立高校が数多くあります。
その一方で、毎年のように県外から生徒が入学してくる高校もあって、統合や再編が進む中、いかに特色ある教育を提供し、PRしていくかがその行方を占う鍵になっています。
現状を取材しました。
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今月13日。
県内各地で、公立高校入試、1次募集の合格発表が行われました。
志願倍率が1.15倍だった秋田市の秋田中央高校でも、歓喜の声が響き渡りました。
合格した生徒
「最高ですね。陸上競技を頑張りたいです」
「友達たくさん作ります」
「勉強を頑張ります」
1次募集では、県全体で5450人に、一足早い春の便りが届きました。
■生徒数の減少が続く高校 野球部員はたった5人
このうち、志願倍率が0.19倍だった五城目高校は、普通科80人の募集定員に対し、志願した人が15人。
合格は13人でした。
2次募集で67人を募りましたが、志願者は一人もいませんでした。
去年の入学は、20人。
生徒の数は、減少の一途をたどっています。
卒業生の中には、オリンピックのメダリストもいる、五城目高校。
生徒数の減少は、部活動にも影響を与えています。
去年の夏に、6人の3年生が引退した、硬式野球部です。
現在、部員の数は5人。
試合をするために必要な9人に届いていません。
去年の秋からは、約70キロ離れたところにある由利本荘市の西目高校と連合チームを組んで、試合に臨んでいます。
五城目高校が単独でチームを組めない事態は、今回が初めてです。
伊藤輝 主将
「1か所にまとまるノックしかできない感じです。人数が少ない中でも、個人のスキルを上げていって、夏の大会では一勝でも多くしたいなと思います」
制約がある中での練習も、監督は前向きに捉えています。
牧野嘉訓 監督
「指導いただく方々も、私以外にもう1つのチームでもたくさん学べるわけなので、練習試合も様々なところに行くので、私はすごくいい経験になっているのではないかというふうに思います」
少人数だからこそできる練習のスタイル。
チームの模索は続いています。