【特集】生まれ変わる横町商店街 道路の拡幅工事で…移転に悩む店主の思い 秋田市
秋田市の繁華街に近い横町商店街が、道路を広げる工事のため、2029年度までに大きく生まれ変わろうとしています。
車の一方通行区間が対面通行になるなど、交通の利便性も向上します。
ただ、それに伴って「移転せざるを得ない店舗」もあります。
横町通りの現状と、移転に悩む店を取材しました。
■どうなる?道路の拡幅工事で変わる「横町商店街」
秋田市の繁華街、通称・川反地区を東西に横切る、「横町通り」。
昔ながらの店や飲食店が並ぶ横町商店街として、長年、親しまれています。
この通りが、数年後、道路の幅を広げる工事で生まれ変わろうとしています。
横町通りは、JR秋田駅から約1.2キロの距離にあります。
旭川沿いの「川反通り」と「赤れんが館通り」をつなぐ、全長114メートルの道路です。
道幅が狭いため、この区間は、車の一方通行が続いています。
「横町通り」は、延長5.2キロ、法律に基づいて整備される「都市計画道路」の一部です。
広面地区の通称・横山金足線から川尻の国道13号まで、幹線道路から幹線道路へスムーズに移動できる道路を目指しています。
この道路は、県道と市道が重なっている「重複道路」という特殊なケースで、県と秋田市が、区間を分担して工事を行っています。
おととし8月には、県が担当した横町商店街から続く西側の197メートルの区間の道幅が広がり、車の対面通行ができるようになりました。
まだ道幅が広がっていない横町通りは、秋田市が工事を担当する区間です。
道路建設課 斎藤慎一さん
「25メートル道路に広がると、車道部分は12メートルに広がりまして、対面交通と、それから交差点ではしっかりと右折レーンをつけるというところで、いわゆる一方通行の解消ということになりますので、かなり便利にはなるかと思います」
現在の一方通行の区間は、概ね車道が7メートル、道幅は8.2メートルしかありません。
これを車道12メートル、道幅25メートルに広げようと計画されています。
道幅を広げたあとのイメージ図には、両側の歩道も整備された、新たな横町通りと商店街の姿があります。
都市計画事業として、2029年度中の完成が予定されています。
ただ、道幅を広げるためには、土地の購入や、店の移転の補償など、店や地権者などの理解と協力が不可欠です。
道路建設課 斎藤慎一さん
「6年度に入りまして、実際に用地を売っていただくための交渉ということに入りまして、現在それを継続しております。現場の方を見ていただくと分かるんですけれども、すでに建物等の解体等には着手している部分もございまして、土地も一部ですけれど、今年度、6年度に購入することもできております」