【特集】マタギから自然を学ぶ特別授業 子どもたちがクロモジ茶の商品化を目指す
改めて益田さんの元を訪れた子どもたち。
益田さん
「前回ツブ沼に行ったの覚えているかな。沼で遊びまくったよね。あんな感じで、この地域にはああいう植物とか生き物たちがいるわけさ。その中でクロモジっていう、なんかいい感じの植物も見つけたわね。今回は2個目の学習で、実際その植物を使って何かを作ろうっていうコーナーです」
山に入る目的はクロモジを見つけ、採取することです。
子どもたち
「これ?」
益田さん
「これクロモジ。今日のターゲットはこいつだ」
子どもたち
「ならもうターゲット終了ですね」
「だめだよ」
益田さん
「ただちょっとこれはでかすぎるんだよ。見てごらん。根本すっごい太い」子どもたち
「ほんとだ」
益田さん
「クロモジっていうけど、年をとったらああいうふうに白くなる」
すべてのクロモジを採っていいわけではありません。
森と共に暮らしてきたマタギの作法がありました。
益田さん
「見てごらん。実つけてるでしょ」
子どもたち
「本当だ」
益田さん
「こういうのは俺、採らないようにしている。ほかのやつを探してあげようか」
森を次の世代に残すことも、マタギの大切な役割です。
昔から滋養強壮などの効果があるとされ、マタギが愛用してきたクロモジ茶。
今回の特別授業では、このクロモジ茶を商品化し、販売するまでを子どもたちが体験します。
マタギは、葉っぱも枝も余すところなくお茶にします。
味はおもに葉っぱから、枝からは体にいい成分が出るとされ、それらが混ざり合って複雑な風味に仕上がります。
休憩中にクロモジ茶を試飲した子どもたち。
夏はきんきんに冷やしたものが益田さんのおすすめです。
女の子
「(色が)モモみたいだけど、普通のお茶じゃない感じになってた」
男の子
「少し苦かったり、いい味がする。」
砕いたクロモジは、3日ほど乾燥させてから袋詰めします。
パッケージのデザインも子どもたちが手掛けるクロモジ茶は、9月以降、道の駅あになどで販売される予定です。