男鹿の加茂青砂地区に移住 東京出身大学生の決意
使える家具などをそのまま残してもらう形で暮らせることになりました。
新堂さんの入居が決まったのは築40年の空き家です。
ここを拠点に加茂青砂の魅力を見つめて、発信していくことにしています。
新堂さん
「本当に落ち着くというか。自分の一番居いい場所なので。自分がいて、ビジネスをして。生計を立てられるように。ここで快適に暮らしていけたら自分の中ではベストなのかなと思っています」
この日、新堂さんが入居する空き家をかつての住人の妹と孫が訪れました。
ほかの人が暮らす前の状態を見ておきたいとやってきた2人。
元住人の妹 平賀喜代子さん
「着工する段階だったんだけど、(日本海中部)地震があったがためにちょっと遅らせて、筋交いって言うの?大工さんが言ってた、すごい丈夫に建てたんだって」
まだ感じ取ることができるかつての主の暮らし。
元住人の孫 伊東咲さん
「祖母のいないこの家っていうのがなんとも言えない、言葉にならない感情ですね。悲しいさみしいというところと、懐かしいというところと。でもいろいろそのままで住んでいただけるということなので良かったなと思います」
新堂さんは、まずは週に2、3日加茂青砂に滞在しながら、本格的な移住に向けた準備を進めます。
新堂さん
「やっぱりこの家にいろんな人の思い出が詰まっていて、それを、その家を受け継がせてもらうということで。生半可な気持ちで暮らしてはけないなと思ったので。自分も精いっぱい生活させてもらいたいと決意しました」
新堂さんは、移住の後押しをしてくれている加茂青砂の住民と一緒にあいさつ回りをしました。
移住に先立って、新堂さんは、秋田の魅力をまとめた本の制作に携わり、加茂青砂のページを担当しました。
取材でお世話になった人たちに本を手渡した新堂さん。
自分が知らない時代の加茂青砂の話も教えてもらいました。
これから加茂青砂でどんな未来を描いていくのか。
大学を卒業した後も暮らし続けたいと考えている新堂さんが、はじめの一歩を踏み出しました。