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【特集】冬眠しないクマ なぜ街中をさまよう?異常事態を徹底検証 冬眠のメカニズムと出没の謎

2025年1月21日 19:01

近藤さんは、2020年に研究者から県職員に転身した、クマのスペシャリストです。

近藤さん
「結構あちこちで足跡がみかけられていて、ただ通っただけ、まだ寝ていない、ウロウロしている。目的地を目指してどこかに歩いているわけではなく、本当にあちらこちらを目的もなくさまよっている」

取材した日は、クマの目撃例が続いていた秋田市の飯島地区や県立大学の敷地を調査しました。

近藤さん
「食べるものがある限り、クマは起きていることができます」
「何か集落付近で食べるものがいつまでもあって、それに餌付いているということであれば、食べることができるので(冬も)起きている」

■冬眠のメカニズム

秋田市にある、大森山動物園。

冬の間もエサを与え、冬眠させない動物園が多くある中、大森山動物園では、動物本来の生態を伝えることを目的に、クマを冬眠に誘導する取り組みをしています。

秋田市大森山動物園 宇佐美均さん
「基本、エサを調整して、自然のサイクルに合わせた形で、秋口・9月中旬にエサを少しずつ増やしてあげて、冬眠に入る12月中頃にはエサを減らしてという形でエサで調整しながら、冬眠に入ってもらうという形をとっています」

冬眠中でも意外に動き回るクマ。

取材した日は、楽な姿勢をとりたかったのか、ワラを抱え込んで丸くなる姿が映っていました。

宇佐美さん
「ぐっすり何も聞こえない状態で寝ているイメージもあるかもしれませんけど、音は聞こえますし、時々動いたりもしますので、(クマの冬眠は)爆睡状態という感覚ではない。物音に気付いて反応したりというのもありますので」

さらにメスのクマは冬眠中に子どもを産み、子育てもします。

また、暖冬の年は、2月に目覚めて、活動的になるクマもいるといいます。

クマの冬眠には、エサと気温が大きく影響しています。

■学習して慣れたクマ

髙橋勤 記者
「遠く離れた場所からでもクマが歩いている様子が確認できます」

横手市に姿を現したクマは、冬眠せずに、カキの木のある場所に出没し続けました。

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