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人とクマとのすみわけへ…相次ぐ市街地への出没を受け「管理強化ゾーン」設定へ 秋田県

2025年4月9日 19:41
人とクマとのすみわけへ…相次ぐ市街地への出没を受け「管理強化ゾーン」設定へ 秋田県

相次ぐクマの市街地への出没を受け、県は、人とクマのすみわけをはかるため、新たに「管理強化ゾーン」が設定されることになりました。

また、国のガイドラインの変更に伴い、ツキノワグマの個体数を、当面、2900頭を目標とすることが確認されました。

クマへの対策を話し合う会議には、警察や猟友会、それにリモートで市町村の担当者が参加しました。

初めに、昨年度のクマの出没状況について、県の担当者が説明しました。

県 自然保護課 近藤麻実さん
「秋から冬にかけて減少していくというのが例年の傾向」
「令和6年度(昨年度)に関しては、11月から出没件数が増加に転じて、(今年)1月まで例年と比べて出没が多い状況が続いた」

昨年度、クマに襲われてけがをした人の数は11人で、前の年度の70人から大幅に減少したほか、有害駆除・狩猟を含めた捕獲数は、速報値で388頭で、狩猟自粛を解除した2017年以降、最も少なくなりました。

会議では、今年度から5年間のツキノワグマの管理計画について県が説明し、国のガイドラインの変更に伴い、ツキノワグマの個体数を、当面、2900頭程度を目標とすることが確認されました。

近藤麻実さん
「どんなに防除を頑張ったところで、クマの数が多すぎると、防除の効果が出づらいだろう。あまり多すぎると、個体群の維持も軋轢の軽減もなかなかしづらい、対策の効果が出やすい個体数にもっていく」

また、人とクマとのすみわけをはかるゾーニングについて、従来の区分を見直し、新たに「管理強化ゾーン」が設定されることになりました。

人の生活圏に近いところにクマが定着すると人が襲われるリスクが高まることから、県が強化ゾーンの配置案を示し、市町村がその範囲を設定します。

強化エリアの中では、足跡を頼りに、追跡しやすい春の時季、これまで認められていなかった親子グマの捕獲や、山林内のわなの設置が可能となります。

県自然保護課の加賀谷一樹課長は「昨年度は雪が降ったあとに出没が増加し、建物への侵入も相次いだ」「緊急銃猟が可能となる鳥獣保護法が改正されれば対策は大きく変わる」と述べました。

最終更新日:2025年4月9日 20:06
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