特集【秋田県内大雨から9か月】② "つなぐ夫の想い" 浸水被害のバイク店 / "防げ被災者の心の孤独" 地域支え合いセンターのお茶っこ会
佐藤眞木子さん
「俺の目の黒いうちはね、これは絶対離さない。
そういうバイクだったんです、ね、だから水は被ったんだけどもこのバイクはここに並べておきたいと思うんです」
「私が元気なうちはねこのお店はねこう開けておきたいと思うんです。
ね、ただお客さん来てくれるかどうかはまた別の話なんだけども、
お店そのものはねこのままね、ちゃんと続けていきたいと思う。
続けてっていうかここにこう今まで通りにしておきたいと思うんですね」
いまでは店そのものが心の支えだという佐藤さん。
いまも少しづつ、復旧作業を続けています。
進藤記者
「住宅に目を向けるとまだ片付いていない、
またはようやく復旧工事が始まったというところもありましたが
生活環境はだいぶ元の状態に戻った印象を受けます。」
「一方、時間が経ってから心配になるのが被災者の「心の問題」です。
大雨をきっかけにふさぎ込んでしまう、あるいは孤立してしまうことを防ぐ取り組みを秋田市の楢山地区で取材しました。」
楢山大元町は去年7月の大雨で160世帯余りのうち6割以上の住宅が浸水被害を受けました。
今月12日、大雨被害からの生活再建を支援する地域支え合いセンターの相談員がこの地区を回りました。
「こんにちはー、秋田市社会福祉協議会と申します」
こちらの住宅は一階部分が浸水。相談員から受けた秋田市の応急修理制度の説明をきっかけに、復旧工事が進んだといいます。
今年に入ってから本格的に始まった相談員による訪問活動。
大雨被害にあった住民の健康を気遣いながら復旧工事などで活用できる制度を案内しています。
ただ、住んでいる人に会えるのは3軒に1軒程度。訪問する時間や曜日を変えながら何度も繰り返し足を運んでいます。
訪問活動を続ける中で大きな課題となっているのが住宅の復旧程度や住民の健康状態がなかなか把握しきれないことです。
地域支え合いセンター関明子さん
「やはりなかなかこう訪問1回2回じゃ本音が聞けないっていう場合もあるので
まめに訪問しながら、その人たちの本当の部分のニーズを聞き取りながら、
できる限りそれに沿えるような支援をしていきたいって我々考えてますね」
大雨から9か月。1人でも多くの声を聞く活動が続いています。