【特集】後を絶たない詐欺被害…知らない番号から電話がかかってきたらどうする?体験談をもとに被害を防ぐ方法を検証
■不審な電話にどう対応?専門家の助言
不審な電話があった際、どのように対応したらいいのか。
犯罪心理学を専門とする福岡大学の大上渉教授は、知らない相手にも個人情報を答えてしまうのは、電話ならではの特徴も関係していると話します。
福岡大学 大上渉 教授
「耳元から直接聞くっていうのは、ひとつの要因になっているんじゃないかなと思います」
「耳元から聞こえてくる声っていうのは、ついつい親密性というのを錯覚してしまって、相手に心を許してしまって、この指示に従いやすくなるっていうことも考えられます」
「電話をスピーカーモードにして、受話器から直接話を聞かないということも大切になるかなと思います。スピーカーモードは距離ですね、物理的な距離をかせげるっていうのもありますし、周りの人も、ご家族がいらっしゃれば、周囲の人に話の内容を聞いてもらえますよね。誰かと一緒に話を聞けば、怪しいよねっていうことを言い合って、冷静さっていうものを保ちやすくなります」
さらに大上教授は、「不安をあおるような言葉を投げかけられたり、時間的制限を設けられたりした時に、人は冷静な判断ができなくなる」と指摘します。
福岡大学 大上渉 教授
「人を不安にさせる、本当に感情を揺さぶるような話の内容とか言葉、これは非常に危険な兆候だということですよね。そうしたような話のテーマが始まったら、ひとつ身構えてもいいと思います」
「急がせるような内容が含まれていたら、これもまた疑ってください」
「相手はかなり勉強して、それらしい肩書とか部署、相手の名前を実際に名乗って、本物に聞こえたとしても、それだけではやっぱり信じる根拠にはなりませんよね。相手が一方的に言っていることだけだから、それは証拠になりえないわけですよね。なので、落ち着いて、焦る気持ちは分かりますけれども、落ち着いて、一旦電話を切って、本当にそうしたような人物が相手の言った所属先にいるのかどうか、調べてかけなおすといったようなことも非常に大切になってくるのかなと思います」