作業前の検査ではマンホール内に有毒ガスの発生もなく酸素濃度も問題ないことを確認 秋田県男鹿市作業員3人死亡事故現場
7日午前、男鹿市脇本で行われていた県管理の下水道の工事で、男性作業員3人がマンホールの中で倒れているのが見つかり病院に搬送されました。
3人はその後死亡が確認されました。
秋田放送 熊谷奈都子
「作業員3人が倒れていた現場から30メートルほど離れたところにいます。こちらからマンホールを確認することはできませんが、何か調査をしている姿がうかがえます」
男性作業員が倒れていたのは男鹿市脇本樽沢のマンホール内です。
県や警察によりますと現場では7日午前9時ごろから、老朽化で水漏れが発生していた県管理の下水道管の復旧工事が行われていました。
しかし作業開始直後、秋田市茨島の会社員髙野正人さん44歳が深さ約3.5メートルのマンホール内で倒れました。
さらに救出しようとしたいずれも会社員の秋田市将軍野の加藤諒大さん29歳と、秋田市土崎港の川口守さん62歳も相次いでマンホール内で倒れました。
消防が救出にあたり3人を病院に搬送しましたが、その後死亡が確認されました。
3人はいずれも酸素マスクを着けていなかったということです。
現場はJR脇本駅から北に2.7キロほどで、寒風山の頂上へとつながる道路と交わる県道上です。
県は午後4時から記者会見を開きました。県によりますと、下水道管の復旧工事は男鹿市に本社がある沢木組が今月4日から行っていて7日は工事完了後の通水試験をしていました。
作業前の検査でマンホール内に有毒ガスの発生はなく、酸素濃度も問題ないことを確認していたということです。
県建設部 小野潔 統括監
「空気の重い軽いといいますか…があってですね、下の方にいけばいくほど酸素とは違う、ちょっと重いものがたまっていると、いう場合もありますので、そうなるとですね、下に行けばいくほど酸素濃度が低くなってしまうということもあります。そういったケースがあったのかどうなのかということを調べる必要があるだろうと」
県は、酸欠または通水後の有毒ガスの発生で3人が死亡したとみていて原因を詳しく調べています。