“小中高一貫”の特別支援学校が開校!本の森、接客実習室など多様な施設で卒業後の自立をサポート「市民に開かれた学校づくりを目指したい」岐阜・各務原市

今年4月、岐阜県各務原市に『かかみがはら支援学校』が開校しました。開校の背景と“小中高一貫”のメリットとは。
一貫教育で継続的な教育と支援を目指す
小中高一貫の特別支援学校『かかみがはら支援学校』が、今年4月に開校。児童生徒数は小学生67名、中学生30名、高校生66名です。(2025年4月1日時点)
昭和61年に開校した旧各務原市立各務原特別支援学校を、知的障がいに加え、肢体不自由や病弱の児童生徒を対象とした特別支援学校に整備した『かかみがはら支援学校』。すべての市民がお互いに尊重しながら、住み慣れた地域で安心して学び、育ち、暮らすことができる社会の実現をねらいとしています。
なぜ、“小中高一貫”の特別支援学校として、新たに開校されたのでしょうか。
元々、旧各務原市立各務原特別支援学校は、知的障がいのある高等部の生徒のみを対象とした学校。特別支援学校に通う必要のある小中学部の児童生徒、知的障がい以外の障がいのある高等部の生徒は、市外の特別支援学校に通学していました。
そのため、 “小中高一貫”の特別支援学校を望む声が多く寄せられていたといいます。一貫教育に整備することで、各務原市内の学校に、小学部入学段階から高等部卒業まで通うことが可能に。また、卒業後の自立と社会参加を目指して、小学部段階から児童生徒の状況や課題を把握し、継続的で切れ目のない教育や支援を行うことができるようになりました。
また、特別支援学校を必要とする児童生徒数の増加も開校のキッカケ。
担当者によると、特別支援学校に通う児童生徒数は年々増加。「岐阜県が公表している資料によると、平成6年度の岐阜県内で特別支援学校に通う、幼児児童生徒数は1,285人でしたが、令和6年度の幼児児童生徒数は2,696人となっています」と明かし、続けて「特別支援学校だけでなく、特別支援学級や通級による指導に在籍する児童生徒数も増加しています」と述べました。