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生ゴミや汚泥で発電する「バイオガス発電」で6億円“経済効果” 市民が530運動で培った精神も支えに 愛知・豊橋市

2025年5月1日 18:53
生ゴミや汚泥で発電する「バイオガス発電」で6億円“経済効果” 市民が530運動で培った精神も支えに 愛知・豊橋市
豊橋市バイオマス利活用センター(豊橋市提供)
生ゴミや汚泥が電気に……? 

愛知県豊橋市神野新田町の「市バイオマス利活用センター」では、生ゴミをはじめ汚泥やし尿を「資源」として利用し、電力を生み出しています。

同時に、電力を生み出す過程で発生した残留物も燃料として利用し、生ゴミや汚泥などをエネルギーとして100%活用しています。

2017年10月に稼働した利活用センターは、生ゴミなどの廃棄物が微生物の働きによって発酵される際に出たガスを燃料にして発電する「バイオガス発電」を行っています。
この発電で生み出されるエネルギーは、太陽光や風力と共に再生可能なエネルギーとして注目されています。

バイオガスの発電で生み出される電力は、一般家庭1890世帯分にあたる年間約680万キロワットです。
バイオガス発電施設の導入により、排出される温室効果ガス(CO2)の削減量も、年間1万4000トンに達します。これは約100万本分の杉の木の植樹効果に相当。杉の木1本は年間約14キログラムのCO2を吸収します。
また、生ゴミや汚泥の処理費用の削減額も、20年間で約120億円が見込まれます。

バイオガスは、センター内にあるメタン発酵槽で20日間かけて、生ゴミや汚泥を35℃で発酵させて生じさせます。

発生したバイオガスを用いて、ガスエンジン発電機で1時間ごとに1000㎾(キロワット)を発電。

生み出された電力は約13%をセンター内で利用し、残りの約87%が中部電力に送電されます。その後、市や豊橋信用金庫、JFEエンジニアリングが共同出資して設立した地域電力会社「穂の国とよはし電力」に送られ、豊橋市内の約120の公共施設に供給されるということです。

一方、発酵後の残留物は、焼却処理の後に炭化され、ボイラーの燃料などに再利用されます。

こうした一連の取り組みを通じて市は、年間3億円の経費削減につなげている上、年間3億円の収入を得ており、6億円もの経済効果があるといいます。

センターが稼働する以前は、汚泥乾燥施設で用いる灯油に約3億円を使用していました。センターが建設された後は、生ゴミや汚泥の処理で発電した電力の売上額が約3億円に達しています。

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