犯行中に電話「お疲れさまです」 防犯カメラが記録した会話の内容とは… 中古ブランド品店で窃盗被害 別店舗でも… 名古屋・中区錦
名古屋の中古ブランド品店に侵入した2人組。なんと犯行中に“指示役”と見られる人物とスピーカーフォンで電話を始めました。カメラが記録していたその会話の内容とは。
深夜、誰もいない店内。
「エグい。ヴィトンの宝庫や!」
そこにあらわれたのは、ずらりと並んだ高級ブランド品に歓喜する人物たち。2人はこれを狙って侵入したのです。
事件が起きたのは9月10日未明。名古屋市中区にあるブランド品の買取販売店です。
犯行を捉えた映像は珍しくありませんが、今回は犯人の「会話」が記録されていました。
窃盗犯:「裏ってどこ?金ってどこ?」
目当ての物が見つからないのか焦りの色がうかがえます。
すると…。
窃盗犯:「電話できる今?持ってきた?携帯。急ぎで電話してよ、俺、上パッと見てくるで」
取り出したのは、スマートフォン。どこに電話するのでしょうか…。
窃盗犯:「お疲れさまです。いま中おるんですけど、ブランドもののバッグ類あるんですけど、時計と現金が見当たらん」
「お疲れさまです」という言葉。電話の向こうにいるのは「指示役」なのでしょうか。
スピーカーモードで話し始めると、その人物の声も記録されていました。
通話相手:「奥にスタッフオンリーみたいなとこある。そっちも見た?」
まるで店の中を熟知しているかのような口ぶり。
指示を受けてか犯人は在庫品がしまわれている部屋に侵入。すると…。
窃盗犯:「財布とかブランドバッグとか、帽子はあるんですけど、紙袋が見当たらん」
店に何があるのか知った上で盗むものを決めていたと思われる会話。
"指示役"は一体何者なのか…
その数分後…。
窃盗犯:「おまわり来た。来とる、いま、表に」
警備会社からの連絡でかけつけたという警察に気づき、その後2人は姿を消しました。
店によると、2人は現金とブランドバッグ約10点、合わせて2000万円相当を盗んでいったということです。
そして、この店は事件の2日後にオープンするはずだった新店舗で、事件の影響でオープンが延期になっているということです。
また、この事件の10日ほど前の9月1日には、同じ会社の別の店で強盗事件が起きています。
店内で仮眠を取っていた男性従業員が手足を縛られ、「現金どこにあるんだ。知ってるんだろう」などと脅され、車の鍵と携帯電話を奪われています。店は新店舗オープンの準備のため休業中だったということです。
警察は内部事情を知る人物が関与した可能性もあるとみて、犯人の行方を追っています。