“一人歩きデビュー”でリスク増 交通事故にあいやすい「魔の7歳」 年齢別の死傷者数は最多 “注意力”と“身長”が事故の要因に 子どもの命を守るためには?
子どもと大人の目線の違いも事故の要因に
新1年生には注意力の面だけでなく、もう一つ、事故に巻き込まれやすいポイントがよく分かる場面が、取材の中でもありました。
交通安全教室では、車が何台も停車している状況を想定して、子どもたちが横断歩道を渡る練習をします。
ところが、子どもたちの目線で見える車は1台だけ。大人の目線の高さだと見える対向車線から来る車が、子どもたちには見えないのです。
一方で、運転している側からは、車の影に隠れて直前まで子どもたちが見えません。小学1年生の平均身長は約116センチなので、車の横に立つと頭まで隠れてしまいます。
この身長の低さが、事故に巻き込まれやすい要因の一つとなっているのです。
カラフルな道路で交通事故を防ぐ! 愛知・刈谷市の取り組み
こうした状況を受けて、自治体では道路自体を変えて事故を減らそうという取り組みが進んでいます。
愛知県刈谷市内の通学路になっているある道路では、白線のほかに、緑色の線がもう一本引かれていて、子どもたちはその上を歩いています。
住宅街の交差点には、赤と白で十字のマークが書かれた場所もありました。
刈谷市教育総務課 稲垣賢幸さん:
「赤いマークを塗ってから、さらに上からバッテンを塗る形で手をいれさせていただいております。抜け道として朝晩については車が多く通る中で、児童の通学路として利用するので、学校から要望があった」
刈谷市では年に1回、小中学校や保育園、PTAなどと共に通学路の調査を実施し、特に危険度が高い場所から順に、年に50か所以上改善しています。
最近改善した場所のひとつが、この住宅街の交差点です。速度が出やすかったため、減速しやすいよう交差点の位置を示すマークを設置。また、下校する子どもたちが歩いていた緑の線は「通学路」だとわかるようにカラーリングされました。
日高小学校 内藤浩晃校務主任:
「見やすくなることでドライバーも気をつけてくださる方が多い。子どもたちも緑の線は意識して歩くようになるので効果がある」