“一人歩きデビュー”でリスク増 交通事故にあいやすい「魔の7歳」 年齢別の死傷者数は最多 “注意力”と“身長”が事故の要因に 子どもの命を守るためには?
“ななめ”の横断歩道で事故が半減 愛知・東郷町の取り組み
安全のための道路の改善は、他の自治体でも行われていました。
愛知県東郷町の交差点には、横断歩道が“ななめ”になっている「鋭角横断歩道」というものが設置されていました。横断歩道の角度は12度になっています。
通常の垂直な横断歩道と比べて、ドライバーから歩行者が見えやすくなる効果が研究により認められ、2024年3月末時点で愛知県内の332か所で導入されました。
このうち、設置前後で事故件数を比較できる26か所を見てみると、歩行者・自転車が関わる事故は、鋭角横断歩道を設置前の1年では17件ありましたが、設置後の1年では7件となりました。信号のLED化などもあわせて行われてはいますが、少しの工夫で半減しています。
国は自治体に対し、通学路の安全性を高める調査を行うよう呼びかけていていますが、頻度は定められておらず、取り組み方は自治体によってそれぞれです。
設備の力を借りつつ、歩行者も運転者も改めて気を引き締めて交通安全の意識を高めることが、命を守ることにつながります。「魔の7歳」といわれる時期を無事に乗り越えられるよう、地域全体で見守る体制づくりが求められています。