BMXフリースタイル・パーク 中学生クラス国内年間チャンピオン・林匠吾選手 プロも参加するエリートクラスへ 母子で挑むレベルアップ! 挑戦を一心に支えてきた母の思い 愛知・あま市
母・麻由さん:
「サッカーやりたいと言ってたけど、サッカーっていうタイプではないと思ったから。『自転車競技をやってみたら?』と言ったら、もうどハマりしちゃって。それからは、ずっとやりたい、やりたい、とうるさかったんですよ」
自転車競技「BMX」にはさまざまな形態があります。
林選手が出場する競技は、BMXの「フリースタイル・パーク」。
競技用自転車を自在に操作しながら、複数のジャンプ台を組み合わせて造られた「パーク」の中で、豪快なエアトリック(空中技)を連続的に繰り出す種目です。
トリックの難易度、完成度の高さなどで採点されます。
転倒や着地ミスは大きく減点され、難易度の高い技をいかに正確に数多く決められるかがポイントを左右し、勝敗の分かれ目となります。
2021年に開催された東京オリンピックから、正式種目に採用されました。
林選手は24年に男子13歳~15歳クラスで日本一に輝いた期待の新星です。
母の麻由さんは、必ず林選手の練習に付き添って、練習した技を確認するための動画を撮影します。全力でのサポートを休むことはありません。麻由さんは、競技に打ち込む林選手への協力を惜しまず、二人三脚で頑張ってきました。
しかし、BMXは過酷な競技。
一昨年の練習中には転倒し、鎖骨を骨折する大けがをしました。
常に危険と隣り合わせです。
母・麻由さん:
「意識がなくなったこともあるから、正直、毎日やめてほしいと思っています。もう乗らなくてもいいよと思っちゃうけど、真剣に取り組んでいるから、こっちも一緒にやってあげなきゃなと思っています」
林選手は、今まで中学生のクラスで戦ってきましたが、今回初めてプロも集まる15歳以上のエリートクラスに挑戦!!
大会直前の練習では……。
取り組んでいたのは、自転車を横に1回転させる間にハンドルを4回転させるというオリンピックレベルの超大技! 林選手は、衝撃を受け止めるクッションの山に自転車ごと何度も落下していました。
林匠吾選手:
「片手がハンドルから離れている時間が長いから。バランスがくずれやすい。4回転回すのは難しい」
母・麻由さん:
「う~ん、全然ダメですよ。タイミングが合ってなさすぎて」
動画で撮った試技を見せようとスマホを差し出す麻由さん。
母・麻由さん:
「ハンドルを回すタイミングと回す速度が遅すぎる……」