ご飯のおとも「味付たら」が半年ぶり復活へ 加工を内製化 4月末からの販売再開目指す
県民のごはんのお供「味付たら」が、加工業者の減少や原材料のタラの不漁により販売を休止してから半年。坂井市三国町の製造元早崎商店では、これまでよその工場で行っていた塩漬け作業を自社で行うなどして、大型連休からの販売再開を目指します。
「味付たら」はほかほかのご飯にのせてもヨシ。ごま油とあえて酒のおつまみとして食べてもヨシ。
福井県民に60年以上愛される県民の味です。
しかしコロナ禍以降、タラの塩漬けを手がける北海道の加工業者の数が減ったことに加え、原材料のスケトウダラの漁獲量がピーク時の1割にまで減少しました。
こうしたことから安定供給が難しくなり、2024年秋から販売を休止しています。
■早﨑商店 早﨑健二工場長
011517~9秒間「消費者の商品離れとか会社の存続という面でも不安な部分があった」
1960年の販売開始以来、初めての販売休止。SNSでも惜しむ声があがっています。
「なんてこった」
「福井の伝統の味が無くなってしまう」
「味付たらがないと寂しい」
早﨑商店では、販売再開に向けて、加工業者が行っていた塩漬け作業を自分たちで行うことにしました。
3枚におろした北海道産のスケトウダラの両面に、ていねいに塩をすり込み、ひと晩漬けこんだ後、乾燥機で水分を抜きます。
乾燥させた後は機械で薄さ0・5ミリにカット。
黄金色に透き通る、県民おなじみの味付たらの完成です。
これまでと変わらない味と見た目を再現するため、塩の量を調整するなど、何度も試作を重ねました。
■早﨑商店 早﨑健二工場長
「やっと目途が立ち安心している 現状では大量生産ができないが、今後作業効率を高めて安定供給できるようがんばりたい」
味付たらは、4月末からの大型連休ごろに、期間限定商品として県内の店頭に並ぶ予定です。