「赤身のおいしい」ブランド牛 あわら市の農家が開発中 仕上げの年 地元の酒粕も飼料に使う
目指すは「赤身のおいしい」ブランド牛。県内の農家が赤毛の和牛が育てています。霜降りの若狭牛とは正反対の育て方に試行錯誤しながらも、冬の出荷に向けて仕上げの2年目が始まりました。
去年の春、熊本から福井に2頭の子牛がやってきました。
300キロ台前半だった体重はオス牛で720キロ、メス牛は680キロとこの1年で立派に育ちました。
また去年秋には仲間も増え4頭になりました。
この日は冬の間過ごした牛舎から4か月ぶりに放牧地へ出て、走り回ったり、力比べをしたりとうれしそうです。
坂井市の肥育農家齊藤力さんは、福井県のブランド牛、若狭牛とは別に、新しいブランド牛を育てようとしています。
目指しているのは霜降り肉でなく、最近のトレンドになっている赤身のおいしい肉です。
2年目はエサも工夫し、配合飼料に黒龍酒造の酒粕を混ぜています。
■サンビーフ齊藤 齊藤力さん
「発酵食品なので、胃腸に良いのと、地元の食材を使って育てられたらいいなと」
この道30年の齊藤さんにとっても初めての挑戦。
赤身となる筋肉を増やすために放牧する赤毛和牛は、脂ののった霜降りをつくるため運動をさせない黒毛和牛と育て方が正反対です。
また赤牛の飼育が盛んな熊本の高原と福井では、夏の暑さや降雪など気候も違います。
県の畜産試験場のバックアップで手探りで飼育を進めてきました。
■齊藤力さん
「運動している方がエサは食べるかと思うが、運動してしまうと太りにくくなってしまったり難しい 試しながら飼育している 伸びすぎた草は食べてくれない できるだけ草で育ったらいいと思うが量が把握にしくい」
今年は夏前まで放牧地で育て、冬の出荷を目指しています。
■齊藤力さん
「いろんなレストランのシェフたちから連絡をもらって、消費者にいよいよ販売できる年になる どきどきする」
時代のニーズにあった新たなブランド牛を育てる肥育農家の挑戦は仕上げの段階に入っています。