巧妙化する特殊詐欺 手口はこれだ 電話の音声を記者が記録 「これは詐欺かも」と疑い持って
県内で、今年3か月の間に確認された特殊詐欺の被害件数は17件。去年の同じ時期と比べて3倍以上に急増していて、被害額も合計で7300万円を超えています。件数、被害額ともに過去最悪に迫るペースです。
これは9日にFBCの記者のスマートフォンにかかってきた詐欺とみられる電話の音声です。
■電話音声
「詐欺グループの捜査を進めている」
「関係先の家宅捜査をおこなったところ、(記者の名前)名義の楽天銀行のキャッシュカードが出てきた」
「今回このキャッシュカードがオレオレ詐欺の振込先の口座として利用された」
「このまま何もせず放置すると罪が成立した場合、逮捕・起訴される場合がある」
記者は、知りもしない相手から突然実名を告げられたことで警察かと信じかけたものの、冷静に対応したところ、向こうから一方的に電話を切られました。
県警によりますと、詐欺の被害者のおよそ3割は20代から50代の比較的若い世代の人たちが占めていて、被害者の中には、メッセージアプリを使って警察手帳や逮捕状を見せられ、本物の警察官だと信じてしまったケースもあったということです。
巧妙になっている特殊詐欺の手口 県警では流行りの手口を知った上で対策を呼びかけています。
◇対策のポイント①
まずは「電話」です。
きっかけとなる電話の半数は「固定電話」が占めています。
相手の番号を確認したり、着信拒否の設定をしたりして、不必要に電話に出ないことが未然防止につながります。
◇対策のポイント②
続いて「会話の中身」。
「あなたが捜査対象に」とか、「特定の口座への振り込み」といった内容の言葉は警察では絶対に使いません。
そのような内容を口にしたら、いったん電話を切って警察に相談してください。
「私は大丈夫」などと決して油断はせずに、知らない相手からの電話には冷静に落ち着いて、「詐欺かも」という疑いを持って対応するようにしてください。