電話番号にだまされないで!もしかして詐欺かも 大阪府警と同じ番号からの電話で700万円だまし取られる 被害男性「全財産を渡してしまった・・・」 巧妙化する手口を解説
福井市内の男性のもとにかかってきた電話。警察官をかたる相手は、犯罪への関与をにおわせ、男性はおよそ700万円をだまし取られました。表示された電話番号は、大阪府警察本部が実際に使用しているものでした。巧妙化する詐欺の手口。その実態に迫ります。
■被害男性(70代)
「世界の温度が下がった。すーっと血の引くような」
福井市に住む70代の男性です。
先月、自宅にかかってきた1本の電話をきっかけに詐欺事件に巻き込まれ、およそ700万円をだまし取られました。
■被害男性(70代)
「生活費だったり貯金だったり、僕が今出してと言われて出せるお金、全部だった」
着信履歴に残っていたこちらの電話番号。大阪府警察本部が実際に使用しているもので、警察官をかたる男は、男性にその番号を確認させたということです。
■被害男性(70代)
「詐欺だという可能性はずっと疑っていた。それでも結果として引っかかってしまった」
実在する警察の番号が詐欺などの犯罪に使われるケースは全国で相次いでいます。なぜそんなことが可能なのか。
総務省によりますと。海外には相手に通知する電話番号を任意に設定できるサービスが存在するということです。
犯人グループはこのサービスを使って、実在する警察の番号を男性のスマートフォンに表示させたと考えられます。
また一部の機種では、公的な機関の電話番号について自動的にその機関名を表示させるシステムが搭載されていることから、なおさら信じてしまう人もいるとみられています。
■福井県警 真杉順子犯罪防止対策室長
「表示された番号だけでは、相手が詐欺の犯人かどうか判別難しい。警察官や検事は『あなたが捜査対象になっている』と電話で伝えることは絶対ない。『LINEのアカウントを追加してほしい』とか『特定の口座に金を振り込んでほしい』とかも絶対にない。会話の中でこういったキーワードが出た時には詐欺を疑ってほしい」
なお県警によりますと、今年3月末までに県内で確認された特殊詐欺の被害件数は17件、被害額は合わせて7300万円を超えているということです。