勝山市が日本ジオパークの認定を返上へ 一方的な審査の進め方に疑問指摘
県内で唯一「日本ジオパーク」の認定を受けている勝山市は、4年に1度の認定審査の進め方に疑問があるとして、今年度は審査を受けずに、認定を返上することを決めました。
これは市が市議会で説明したものです。
ジオパークは、自然が作り出す「地形」や「地質」の保護に加え、観光資源として地域の発展や教育に活用することを目的としています。
勝山市では、2009年に、恐竜化石の発掘現場や県立恐竜博物館など、市内全域を「恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク」として県内で唯一認定を受け、これまでに観光ガイドの養成や、小中学生を対象にしたジオパーク学習を行ってきました。
日本ジオパークは4年に1度、活動レポートの提出と、現地調査の審査を受けて、認定の更新をする必要があります。
勝山市は2023年度の審査で、県と恐竜博物館それに県立大学と連携していくために早急にパートナーシップ協定を結ぶ必要があるなどとして「条件付き認定」とされ、今年度に再審査を受けることになっていました。
市によりますと、日本ジオパーク委員会が市の意見を聞くことなく、一方的に判断する認定審査の進め方に疑問があるとして、これまで3回にわたって市の協議会で議論を続け、認定の返上を決めたということです。
市では、23日に正式決定して「日本ジオパークネットワーク」から退会する予定です。
なお勝山市は今後も恐竜を中心に地域資源を生かしたまちづくりを進める方針です。