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【特集】塀の向こうの高齢化 食事は“刻み食”、受刑者が受刑者を介助 福井刑務所 特性に合わせた教育や指導も

2024年8月12日 10:57

■窃盗で服役中の男性
「(連絡は)取っていない。電話番号とか変わってるのかな。分からない。(周りの人間と)うまくやれるか、不安はある」

家族や地域から孤立する恐れがある受刑者の出所後を見据えて、民間の福祉サービスとも連携しています。

■福井刑務所 岡田伊佐央福祉専門官
「支援者と対象者を、刑務所にいる間から(支援の)関係を構築していくことが大事」

ところで、刑法の改正に伴って、来年6月から懲役刑と禁固刑を一本化した「拘禁刑」が新たに設けられます。木工や洋裁といった刑務作業が一律に義務付けられる懲役刑とは違い、受刑者の特性に合った作業や指導をするのが狙いです。

■福井刑務所 森川久浩所長
「特定のニーズがある人に、集中的な矯正処遇をすることで、今までよりも改善指導や矯正処遇の効果が高まればと思う。罰でありながら、罰の内容は我々が決める。罰を受けながら、改善更生に導く使命がある」

塀の向こう側で進む高齢化の問題。罪を犯した人を懲らしめるよりも、更生に重点を置いた法律の改正で、高齢受刑者の社会復帰と再犯防止に向けた模索が続きます。

福井放送 福井放送