【特集】クリアランス金属製の街灯 全国の高校などで設置の動き広がる 電力の供給地と消費地の高校生、ともに考える原発のごみ問題
街灯は原子力が抱えるさまざまな問題を考えるきっかけとなりました。
■舞子高校 壷井宏泰教諭
「リスクをすべて原発立地県、関西電力であれば福井県にすべて押し付けてしまう。神戸はノーリスク」
「これは議論の土台にならない。その意味を込めて福井県の原発で解体した廃材として、クリアランスを入れることで議論を始めていかないと、平行線になってしまう」
原発の廃炉時代を迎えた日本では、全国で年間およそ1000トンのクリアランス金属が発生し、これから作業が本格化すると、10年後には10倍ほどに増える見通しです。
■舞子高校2年 今井奏大さん
「放射線を多く含むごみが溜まっていく中で、少しでも使えるものがあれば、自分たちの学校やまちの電灯に使ってほしい。勉強して安全なものと分かったので、偏見や差別がないように学んだことを広めてきたい」
電力の供給地と消費地の高校生が、1つの街灯から学んだ廃炉のごみの問題。若者たちが原子力の問題を「自分ごと」として捉えようとする動きが広がっています。