【卵が高い】福岡でも2023年の「エッグショック」に迫る高騰 生産者は複雑な思いも 今後の見通しは
食卓に欠かせない「卵」の価格高騰が続いています。2年前の「エッグショック」に迫る勢いで値段が上がり続けている卵。高値はいつまで続くのでしょうか。
全国的に上がっている卵の価格は、福岡でも右肩上がりです。
去年1月は1キロあたり175円でしたが、ことし5月に入って7日までの平均は340円まで上がり、過去最高となったおととしに迫る高値となっています。
■元木寛人アナウンサー
「きょうは特売ということで、Mサイズ10個入り193円で販売されています。」
福岡市東区のスーパーでは通常301円のところ、この日は100円以上安く販売していました。
■買い物客
「うれしいな。(普段は)お高いですね。」
Q.節約はできますか?
「卵はほとんど毎日使っているから、もう無理ですね。」
ただ、店の実情としては2023年の「エッグショック」並みの値段設定をせざるを得なくなってきていると言います。
■エムズ・久松浩一 店長
「おととしは、税込み300円は優に超えていたので、それに近いくらいの価格になってきている感じです。」
高値の背景にあるのは、鳥インフルエンザの影響です。
現時点で前のシーズンより40件多い51件発生し、卵を産むニワトリがおよそ840万羽、殺処分されたため卵の流通量が減り、価格が上がっているのです。
福岡県鞍手町の養鶏場を訪ねました。
■元木アナウンサー
「靴を今、何につけたんですか。」
■野上養鶏場 農場管理部・高島祥行 部長
「これは逆性せっけんと言って、殺菌ですね。」
今シーズン、福岡で鳥インフルエンザは発生していませんが、この養鶏場では1年を通して、車両の消毒や人の出入りの制限、鶏舎の周りに石灰をまくなどの対策を徹底しています。今回は特別に撮影させていただきました。
■野上養鶏場・藤井豪 社長
「九州はさほど影響は出なかったのですが、愛知や千葉がすごかったので、九州の卵が関西・関東に流れていって、九州も全体的に卵が少なくなっています。」
卵の値段が上がり消費者が買い控える懸念を持ちつつも、藤井さんには生産者ゆえの複雑な思いがありました。
■藤井社長
「養鶏業者としては、資材・エサ代・人件費の高騰でかなり圧迫を受けているので、実際、僕らからするとあまり高くなった感覚はないです。今の価格で動いていかないと、養鶏業が成り立たない状況です。」