ルールは「アップサイクル」古着をリメイク 学生たちがデザイン競う 57作品がランウェイに 福岡
福岡市で行われたファッションショー、服飾を学ぶ学生たちがデザインを競う全国大会です。披露された作品はすべて、古着をリメイクしたものです。
ランウェイに登場した色とりどりの個性的な衣装。福岡国際会議場で1日、ファッションショーが行われました。全国から予選を勝ち抜いた学生たちがデザインを競うコンテストです。
発表する作品には1つだけ、「アップサイクル」というルールがあります。アップサイクルとは、捨てられるものに手を加え、新たな価値を与えて再利用することです。つまり、古着をリメイクした作品のコンテストです。
コンテストを主催したのは、リユース品を取り扱うブックオフです。コンテストで使用する古着も、ブックオフが提供しています。コンテストを発案したのは、福岡市の店舗のアパレル部門で働く山田さんです。
■リクロースカップ事務局長・山田美有さん
「(学生たちは)直接来て、作りたいものに合わせて2時間、3時間かけて古着を選んでいました。どうしても売れ残る商品がたくさんあって、それをもっといろんな形で、いろんな人たちがワクワクするものに作り変えることができないかなと。」
古着を活用したアップサイクルコンテストは2021年に始まり、ことしで4回目です。
この日は、コンテストに参加する学生が作品の最終調整に訪れていました。こちらの学生は、古着のワンピースにTシャツで作った花などをあしらいました。
■学生
「Tシャツにもいろいろ生地があって、スポーティーなものだったり、いろんな表情・色がある。」
福岡市内の服飾の専門学校に通う鬼塚楓太さんは、さまざまな古着をつなぎ合わせ、ドレスを作りました。
■香蘭ファッションデザイン専門学校・鬼塚楓太さん
「ここらへんは、もともとデニムだった。黄色いのはポリエステルのコート。アウター系が多かったと思います。」
使われているのはシャツ、ジャケットなど20着の古着で、デザインから製作まで3か月以上を費やしました。
■鬼塚さん
「うまくいかず崩れたりして、シルエットが保てなくて大変でした。自分のやれることはやったので、不安な気持ちと楽しみな気持ちがあります。」
そして、コンテスト当日、500近くの作品から1次審査を通過した57の作品がランウェイに登場しました。いよいよ鬼塚さんの作品も登場です。審査は、プロのデザイナーやスタイリストが行います。
グランプリに輝いたのは北海道の学生の作品です。手袋やスキーウェアなどをリメイクしました。鬼塚さんは今回、入賞とはなりませんでした。
■鬼塚さん
「服としての完成度が低いので、今後もっともっと、いいものづくりができるように頑張りたい。」
自由な発想で古着に新たな価値を与える「アップサイクルコンテスト」。学生たちはコンテストを通して、服飾の奥深さを学ぶきっかけとなったようです。
※FBS福岡放送めんたいワイド2024年12月6日午後5時すぎ放送