「いつの間にか備えていた」身の回りの物を役立てる『備えない防災』を知るイベント
北九州市で15日、身の回りにある物を、災害時にも役立てる考え方を学ぶ防災イベントが開かれました。もしもを想定した災害への備えではなく「いつの間にか備えていた」を目指します。
北九州市小倉南区で行われたのは、行政と企業が一体となって市民の防災意識を高めるイベントです。
テーマは「備えない防災」です。会場では、日常で使う物が災害時にも役立つようデザインされた製品が紹介されました。
■児玉悠一朗記者
「普段はこちらの骨組みはトンネル内で使用されているものですが、災害時にはこのようにペットシェルターとして利用できます。」
こちらのテントは、普段は駐輪場やガレージとして使われていますが、災害時にはペットシェルターになります。
■ペットを飼っている参加者
「災害によっては車中泊になるかもしれないし、体育館や避難所に行くかもしれないので、このようなものがたくさん用意してあると安心です。」
続いては、こちらのカレンダーです。
■担当者
「フェーズシートといって、普通はカレンダーに見えるのですが、裏返すとSOS表示になっています。1枚で2つの役割を持っているカレンダーになります。」
災害時には、部屋の窓に貼ることで、ケガ人の数などを外に知らせたり、助けを呼んだりすることができます。
大手損害保険会社が行った防災に関する意識調査によりますと、半数近い人が「何も備えをしていない」と答えています。
■小倉南区役所コミュ二ティ担当係長・森河原亮さん
「いつも使っているものを災害が発生した時にも使ってもらう。そうすることで、日常と非日常の境目がなくなります。『いつの間にか備えていた』そういった状況を目指していきたいと思います。」
北九州市の担当者は、今後2か月に1回のペースでイベント開催しながら、市民の防災意識を高めていきたいとしています。
※FBS福岡放送めんたいワイド2025年4月15日午後5時すぎ放送