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【物価高】「お米を食べるのを渋る」フードバンクの利用増える「命をつなぐ食事」に危機感

2025年5月9日 19:09
【物価高】「お米を食べるのを渋る」フードバンクの利用増える「命をつなぐ食事」に危機感

物価高で食品の価格が上がる中、支援を求める声も増えています。生活に困っている人を支援する団体は、命をつなぐ食事の確保に強い危機感を示しました。

■元木寛人アナウンサー
「たくさんの食材が並んでいますね。」
■フードバンク福岡・岩崎幹明 事務局長
「こちらはフードドライブで個人の方にお持ちいただいたものです。それをボランティアの方に仕分けをしてもらい、このように並べています。」

フードバンク福岡は、企業や個人から無償で提供された食品を、支援が必要な団体や施設に配布する活動をしています。

■岩崎事務局長
「2年くらい前から食品の価格が非常に上がったので、生活が非常に大変だと問い合わせが増えてきています。」

昨年度、食品の配布先は新たに48団体増え、332団体になりました。

食材を受け取りに来たのは、ひとり親世帯に無料で食品などを配布するNPO法人です。この半年間で、ひとり親世帯の生活の厳しさが増していると感じています。

■元気シニアの仲間たち・古野智之 代表
「物価は上がっている。でもほとんどの人がパートなんです、シングルのお母さんは。最低賃金は上がっているが、パートの時給は何十円というベースでしか上がっていない。そういう面で、皆さんきついと思います。」

ホームレスや生活困窮者への炊き出しを行っている「福岡おにぎりの会」も、フードバンク福岡から食材を受け取っていました。炊き出しを利用する人数は多くなっていると話します。

■福岡おにぎりの会 事務局員・木戸勝也さん
「コロナの前は100人を切るくらいでした。それが今、多いときで170人くらい、平均すると140人から150人くらいの方に食事提供をしています。」

利用者の悲痛な思いとともに、強い危機感を感じています。

■木戸さん
「今までお米が命をつないでいたところがあったのですが、(価格高騰で)お米を食べるのを渋る。体力もつかない、気力も湧かないので、なかなか次のこと、仕事に力を向けられないという声が上がっています。ご飯がもう食べられないという方が圧倒的に増えているので、しっかり手を打たないと、本当にまずい状況になるのではないかと危惧しています。」

物価高の影響が広がる中、生きるために欠かせない食事をどう確保するのか模索が続いています。

最終更新日:2025年5月9日 19:09