【さあ、投票へ。】福岡県知事選 オーバーツーリズムが課題の「インバウンド需要」 候補者の考えは
一方、全国各地で問題になっているのが「オーバーツーリズム」です。福岡でも、悲鳴を上げている場所がありました。
巨大な釈迦涅槃像(しゃかねはんぞう)で知られる福岡県篠栗町の南蔵院では、観光客が集中しすぎることで起こる「オーバーツーリズム」に直面しています。特に頭を抱えているのが、マナーを守らない一部の観光客の存在です。
■樋口淳哉記者
「(数時間前に)掃除をしたばかりですが、すでにゴミが。」
使用済みのトイレットペーパーがゴミ箱からあふれることも。こうした状況が続くため、日々の掃除が欠かせません。ほかにも。
■南蔵院・林覚竜 副住職
「ここに子どもを座らせて、上に乗せて写真を撮ろうとしたら、これがゴトンと落ちた。欠けていますね。」
さらに、禁止エリアで動画を撮影する観光客も少なくありません。
■林 副住職
「No Movie!」
注意すると、暴言を吐かれることもあるといいます。
■林 副住職
「私個人としては『そこまで厳しくしなくても』と思う反面、見逃すともっと迷惑行為をする人が出てくる。ほかの人たちも嫌な気分にならないように。」
英語などで表記した注意書きも設けましたが、景観を損ねるため、設置したくないのが本音です。
南蔵院の住職は。
■南蔵院・林覚乗 住職
「このままでは境内が破壊されます。現場を一回見てほしいと思う、ひどいところを。」
福岡県の次のリーダーには、インバウンド需要のさらなる取り込みだけでなく、「オーバーツーリズム」にも目を向け、効果的な対策を講じることが求められます。