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【国体道路】陥没から21時間で復旧 通勤時間帯に間に合った「スピード第一」市の工事でのトラブルとの関連は?

2025年6月11日 18:19
【国体道路】陥没から21時間で復旧 通勤時間帯に間に合った「スピード第一」市の工事でのトラブルとの関連は?

福岡市の通称「国体道路」で10日に発生した陥没事故についてお伝えします。天神地区の「大動脈」の通行再開を最優先し、福岡市は発生から21時間後の11日朝、復旧作業を完了しました。

■森野里奈記者
「普段は交通量が多い、天神近くの道路です。大きな穴が開いています。」

11日午前、福岡市中央区今泉の通称「国体道路」で起きた陥没。道路に開いた穴は取材中も広がり、最終的に縦4メートル、横2メートル、深さは2メートルに達しました。

現場は西鉄福岡(天神)駅からおよそ400メートルの、警固神社や多くの飲食店などが並ぶ人通りの多い道路です。陥没によるケガ人はいませんでしたが、安全確保のため国体道路がおよそ200メートルにわたって全面通行止めとなりました。

市議会の合間に駆けつけたという福岡市の高島市長は。

■福岡市・高島市長
「スピード第一、スピードと安全。とにかく最速で、安全の確保と交通の回復を指示しました。」

陥没で思い出すのは、2016年11月の博多駅前です。地下鉄の掘削工事のさなかに大規模な陥没事故が起きました。当時も高島市長が陣頭指揮を執り、およそ30メートル四方、深さ15メートルの穴をわずか1週間という速さで埋め戻しました。この経験を生かし、今回も現場の復旧を最優先に行うと強調しました。

■森野記者
「陥没した大きな穴を埋めるために土が流し込まれています。」

10日夕方に始まった復旧作業は、翌朝の通勤ラッシュ前の通行止め解除を目指し、夜を徹して続けられました。そして、発生からおよそ21時間後の11日午前7時前。

■白野寛太記者
「国体道路の陥没現場です。復旧作業は完了して交通規制が解除され、車の通行が再開しています。」

■街の人
「どうなっているかなと見に来たらもう直っていたので、びっくりしました。」

ただ、気になるのが陥没の原因です。福岡市によりますと、陥没した場所の近くでは5月から、浸水対策のため雨水を通す下水管を埋める工事が進められていました。工事の過程で、何らかの原因で管に隙間ができ、そこに地中の土砂が崩れて流れ込んだため、陥没につながった可能性が高いということです。

この工事では5月末、下水管を接続するための穴がうまく開かないトラブルが発生し、工事は一時中断していました。福岡市は、このトラブルが陥没につながった可能性も含めて、原因の究明を進める方針です。

最終更新日:2025年6月11日 18:19